ico_grade6_4
「……いかがお呼びすれば?」

 

過去編の続き。

陰陽塾を築いたのちの、戦争が激化していく時代。

「神」を降ろし帝都を守る結界を築くという作戦を立てていましたが。

破滅が迫る中で、正しいと思う決断をしてもなお、正しい結末に至れるとは限らない辺り、世知辛い話です。

 

描かれたのは過ぎ去ってしまった過去の話。

掌からすくった水がこぼれるように、命がこぼれていく時代の話。

けれど、全てが失われたわけではなく。未来に繋がっていく話でもありました。

 

春虎が夜光の魂の果てであるように、夏目が辿った魂の旅の終わり。

途中で彼らがこれまで辿ってきた道程も挿入されていて。昔の巻読み返したくなりましたねぇ。

実際いくつかの巻は読み返したりして、懐かしさに浸ったりしたんですが。完結の暁には頭から通して読みたい。

当代の相馬たちが引き起こした騒動は落ち着いておらず、決して安泰ではありませんが。最後、二人が対面できただけでもう何とかなりそうな気分になります。いやぁ、良い展開でした。