「ずっと一緒にいたいっていう……私の我儘に応えてくれて、ありがとうデイル」
完結巻。
そしてアニメ化決定とのことで目出度い。
後書きによればエピローグまで8巻に収録したものの……大人の事情で、アニメ化合わせの短編か何かが出るかも、とのことで期待したいところです。
後日譚。
王でありながら割と自由に動き回っているフリソス。
しかし使節団がクロイツの街に到着する段になって、合流する事に。
……ちゃっかり手を回して、ラティナを引っ張り出すあたり一筋縄ではいきませんけど。
王妹という立場ながら、根が庶民派なラティナはパーティーとかに連れ回されてかなり疲弊してましたね……
勇者としての名声を得て注目の的となったデイルは付き合い上ダンスに参加せざるを得ない場面もあって。
その婚約者としては面白くなくて、ちょっとすねてるラティナが可愛かったです。
そしてフリソスが帰って行って。……時間をみつけては顔を出してるみたいですけど。それでいいのか魔王……
ラティナの友人、クロエが結婚することになり。
次はラティナの番だね、と話が進み――そこから勇者と妖精姫の周囲で馬鹿騒ぎが起こるわけで。
確かにラティナを可愛がっていたクロイツの人々が、彼女の晴れ姿を見られないのを我慢できるはずもなく。
悪ふざけをここまで派手にできる懐の深さが、クロイツだよなぁ、というか。
最後まで楽しそうで、何よりラティナが幸せそうで何よりでした。