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「もしきっかけが何であれ、誰かの為に何かをしたいと願ったのなら、それはきっと、優しさであり、恋であり、愛だよ、ってあの子なら言うんだろうな」

 

一年に一度、対価を捧げる事で、一人の願いを叶えてくれる神様が居る街。

今年、選ばれた少女は対価を捧げるのではなく、試練を課されて。

叶羽が泣いていた彼女に声をかけた事で、話が進んでいく。

 

「笑いたくもないくせに浮かべた笑顔なんて、誰が浮かべても不細工だろう。頼むから、無理して笑わないでくれよ。俺にとって、それが一番辛い」

叶羽は知らなかったけど、試練を課された燈華先輩は学校でも有名な人で。

彼女と接点が出来た事で、周囲から注目を集めたりしてました。

 

燈華先輩は、試練を超える為に叶羽に協力をもとめて。

その交流を通してどんどん叶羽も変化していってましたね。

彼女が課された試練を乗り越える為には、彼が必要で。

それ故に誘導された。……何か目論んでそうな神様とかもいるようですし。

 

ただ、全てが計算でもなかったと思うんですよね。

あの時彼が写真を撮っていた事は偶然でしょう。それを活用された感はありますが――最後には笑顔があり、救われた人もいるのですから、何よりです。

 

写真用語でマジックアワーというのが出てきましたが……この作品自体が、魔法のように煌めいて見えました。自分の為ではなくて。誰かの為に行動できる彼らの姿が。

 

1冊ごとにヒロインが変わっていく想定だそうで。

次の巻は誰になりますかねぇ。白乃の事情も気になりますが……物語の肝に関わりそうですし、後回しになりそう。

となるとAzureのどちらか、かなー。女の子たち可愛かったので2巻も期待。