タイトル通り、藤村由紀あるいは古宮九時先生のサイト「no-seen flower」掲載作品の感想です。
百題に挑戦系をなんと5回もやられてるので、その内Rotted-sの感想。
他の作品のもその内書きたい。……書けるといいなぁ。
どちらかと言うと自分の備忘録みたいな部分はある。
長くなったので折り畳みします。
no-seen flower 100題感想
作品別。表記は
【100題の番号-100題内の番号『タイトル』】
例:100題1の1.洗脳の場合は1-1『洗脳』。

1-4『恋風』
「振り返らなければ気付かず、振り返らないので気付かない」
愉快な王子、アリスティドの話。
これまで三度「一目惚れ」して、その相手に逃げられたという経歴があるとか。
それでなお諦めないポジティブさは、なんか新鮮。
いやだって、この世界の王族、知略型というか、冷静・冷酷寄りな人多いから……

1-16『意味』
「私、あの時きっと、全てが分かってたの」
アージェが去った後、クラリベルとグラフの会話。
いつも通り振る舞っているクラリベルだが、流石に衝撃的過ぎて、虚脱してしまう事もあるとか。
グラフが適度な距離で接してくれてるのが、暖かくていいですね。

1-21『廃墟』
「―――― けどまあ、好きにやってみればいいさ。失敗してもともとだ」
ケグスがアージェに教えている一幕。
やまない戦争。兵として命だけを賭けるので十分だ、という傭兵の教え。
彼が見た世界の断片の悲劇は、決してあの大陸で珍しいものではないんですよね。
そうして色々言いながら、最後はアージェ自身の好きにしろと言ってくれる優しさが良いですね。

1-35『可視』
「何も、見えないよ」
よくない事が続くと魔が成るという。
魔となった花を目撃した少女とそれを刈り取ったアージェの話。
多くを知らないまでも、少女がアージェの優しさを感じ取ったのが嬉しい。

2-17『息苦しい夢』
「これは、ゆめ」
レアがまだ正体を隠してアージェに会いに来ていた頃の話。
怖い夢をみたというレアが尋ねて来て、ちょうど木陰で休憩していたアージェの隣に座り、彼の腕にもたれかかって寝てしまう。
これじゃ俺何も出来ないだろ、とぼやきつつ彼女を起こさないアージェが良い奴。

2-41『赤いおやつ』
「あー、俺が悪かった」
アージェ、おおむね良い奴ですが。
辛味に対して鈍感すぎる上に、それを気軽に人に進めるのは改善したほうがいいと思うな……
レアにはちょっと難易度高いと思うの。

2-57『微笑ましい進歩』
「りょ、料理を習ってみて、それで……」
旅の道中。カタリナが料理ができない、という話がでて。
担当制だから変なモノ作られたら困るってケグスの発言は、まぁ確かに。
アージェも出来るにこしたことはない、みたいなことを言って。
レアがそれを聞いて、自分で弁当を作ってくるあたり、微笑ましいです。

2-78『突き立てる焼串』
「で、また来たんだ」
突発的に来訪するレア。たまたま、昼食時で、食堂に行ったら……
そこでレアは、食堂の少女と静かなバトルをすることに。
いや、うん。最後ケグスにばーかって殴られてましたけど、甘んじて受け入れろ。
対策として次から弁当持参で来るレアは、頑張ってるよ。
密かな楽しみにせず、せめて本人には楽しみにしてるって言えば良いのにとは少し思った。

2-79『崩れ落ちる黒砂』
「いやー、おにーさんもまだまだ子供だね」
ケグスとカタリナの話。
酒場でケグスにたかるカタリナの遠慮のなさが、らしいというか。
こういう気ままなやりとりがいいですねぇ。
そしてケグスが甘党という設定が発覚。水菓子に黒砂糖を零れるほどかけて平然としてる辺り強い……

3-4『剣』
「え、それって何でも作れるの?」
黒い靄をある程度操れるようになったアージェ。
どんな形の剣でも出来るなら、鍵とか作れるのではというリィア。
何でもできるなら猫とか作れるのではというクラリベル。
うーん、個性が出ますね。妹の為ならやったことなくても実践するあたり兄バカである。

3-9『敗北』
「この前美味しいって誉めてくれたから……」
レアリアの弁当のお話。
前回肉が美味しいと言ったら肉だらけ弁当になり。
野菜も好きだな、といったら野菜だらけになる。
素直なのも、場合によるというか。まぁ、アージェは美味しい目みてるしバランスですよ、バランス。

3-13『混血』
「ねえ、わたしも混ぜて!」
神域に生きるクリュアと、その母ルーディアの話。
禁則事項を破ってしれっと人里で遊んで、楽しみすぎて、正体を隠してる魔法の一部が緩むあたりはまだ子供なんだなぁとちょっと新鮮な目で見てました。

3-14『戒め』
「ねえ、あの人、私のこと何か言ってた?」
ケレスメンティアに来た後のクラリベル。
兄に贈られた物とにた細工を扱っている店を見つけて。
女性店員に目をつけられているあたり、彼なんか変なフェロモンでも出してるのでは。
事情を聴いたエヴェンに怒られたそうですが……うん、エヴェンもっと言ってあげて。

3-16『逃走』
「まぁ、無理そうだったら考えるか」
ケグスが断った依頼・それをダルトンが受けたと聞いて止めてましたが……
止まらず。それを感じてケグスも依頼を受け直すあたり付き合いが良いというか。
傭兵は、依頼を吟味する事がほとんどだが、こういう気まぐれな人もいるのだ、と。
それに救われた人もいるんだろうな、と思えるのがいいですねー。

3-23『薔薇』
「エル、どのようなものを贈れば女性は喜ぶのだ? 魚でよいのか?」
アリスティドとエルの話。
えーっと、素直すぎるにもほどがあるというか。
よくこの戦争ばかりの大陸で無事に過ごしてるな、と逆に感心してしまった。
エルの気苦労は計り知れないですけど。

3-26『光』
「いやこれ、陛下だろ?」
エヴェンが、アージェの女の好みを聞いていく話。
いくつもの質問をした末に、エヴェンが出した結論が、まぁそうなるよね、というもので。
アージェの感慨が、読んでいてこちらも暖かくなるような気がするんですよ。

3-28『杖』
「いつか見せるかも。その時が来たら」
女皇の象徴である杖の話。
アージェの感想は、長くて遠くからでも居場所が分かるというもので。
流石にレアもちょっと反応が遅れてましたね。笑った。

3-34『慈愛』
「よし、今日も頑張ろう」
カタリナに文字を教わっているアージェ。
床で寝たり、部屋が乱雑だったり、だらしない部分もあって。
アージェが面倒を見てるところもありますが。
カタリナを見ていたたまに母親を思い出すというアージェの安堵が、愛おしい。
喪われてしまったものって、なおさら綺麗に見えますよね……辛い。

3-37『色』
「是非会わせて下さい。気になるので」
ついに、アージェがレアに料理を教えている相手を知る話。
心構えを試そうとしたというベルラ、絶対楽しんでただろ……

3-40『風』
「場所が割れてたか」
アージェが十六になって、ケグスと一緒に仕事をしている話。
最年少である彼を見下す傭兵たちの小物っぷりよ。
突然の襲撃にも動じない辺り、大分手慣れてきてると思うんですが。学習に果てはありませんね……

3-47『誇り』
「は? あの男が留学に来ると?」
フィレウスとアリスティドの話。
迷子にならないようにしないと、と言って樹に上るあたりアリスティド、本当に気分屋というか。
自分のしたいように動く人だな……
途中で木登りが禁止された、という事は。しばらくは続けたんだな……

3-52『尊い』
「何があろうとも、必ずやお守りいたしますわ」
セノアとアナの話。
潜伏している彼らの日常。
動乱が迫る中ではありますが、穏やかな時間があってちょっとほっとしましたね。

3-53『畏怖』
「これからどうするつもりだ?」
ルクレツィアとネイの話。
大陸を渡って来て、動き出す準備をしている話。
振り回されているネイは大変そうですが……うん。
短剣を持ち出奔した後、戻って来た。そういう巡り合わせを運命と呼ぶんでしょう。

3-57『喪失』
「私がずっと一緒に連れて行って欲しいって言ったら、そうしてくれる?」
アージェが見た、夢の話。
彼女が責任を捨てる事は無いから、本当に夢物語ですが。
そんな夢をディアドとなった彼が見たというのが、皮肉と言うか。
在ったらいいな、とはちょっと思いましたけど。夢に溺れない辺りアージェはメンタル強い。

3-63『敬礼』
「もう最初の方の忘れていいか?」
ケレスメンティアは歴史長い国ですし、そこの騎士になった以上礼儀作法も決まりがあるわけで。
それを叩き込まれているアージェの話。
レアリアの前で間違いがないか見せて来い、と披露する事になって。
弾みだしそうになってるレアリアが可愛いです。

3-66『緋色』
「あなたはまだ希望を持ってる? 現実を教えてさしあげましょうか?」
アージェが見た、娼館の現実について。
諦めが漂う場で、アージェが見たもの。
しばらく足が遠のいていて、再度訪れたら贔屓の相手は死んでいた。
ある日見た少女が娼妓になるまでの話でもあって。
アージェが少女を見て顔を顰めたところがなんか好きですね。

3-68『純白』
「わ、分かった。頑張る」
クラリベルの願いで、レアリアに会わせる事となって。
重い沈黙が立ち込める部屋から逃げ出したくなってるアージェに笑った。
廊下に出たくなる、じゃないよ。君が主役だよ……

3-73『不可思議』
「あんたたち、これ何やってんの?」
師弟ではあると別行動も多いアージェとケグス。
手紙のやりとりもするけれど、暗号化することもあって。
それを横から見たリィアが疑問を呈してましたが、うん、横から見ると何も判らないですねアレ。
暗号文だから、正しく機能してるんですけど。あそこまで怪しいと暗号ですと主張しすぎなのでは……

3-75『獣』
「ど、どうして言ってくれなかったの!?」
誕生日を知らなかったレアリアに望みを聞かれて。
主人を両手で抱き上げて、上げ下げするとか謎だな。
柔らかく愛らしい姿とか、本人に言ってやれよ……

3-77『休息』
「どうって聞かれても」
ケレスメンティアでの一幕。
樹に引っかけてほつれたアージェの服の袖をクラリベルがつくろって。
それを見たケグスが、律儀にレアリアに報告するもんだから、彼女が躍起になってたじゃないですか。
まぁ、でも。実際あの場面見たら笑うなって思った。

3-79『剣技』
「―――― お前はきっと強くなるよ」
アージェが修行してきて、エヴェンに冷や汗書かせる話。
『迅雷』の話が出たり、別の意味でひやっとしましたけど。
「俺も一度『迅雷』の剣を見てみたかった」というエヴェンの言葉が、もう見れないことを改めて実感させて、切ない。

3-82『森』→UMの項に掲載(予定)


3-83『犠牲』
「だから微妙な発言やめろお前!」
エヴェンが口裏合わせをアージェに頼む話。
ディアドとして近くにいる騎士ですけど、頼む相手間違ってるだろ……
正直に話すより、厄介なことになったでしょう。合掌。

3-85『主』
「髪ってどうやって切るの? 私にも出来る?」
女官達に髪を整えられたアージェ。
それを見たレアリアが、髪が伸びた事を指摘し……切ってみたいと言い始めて。
アージェが絡むとストッパー外れる彼女がかわいくて好きです。

3-90『瞳』
その方は私の瞳を見て「夕日のようだ」と言いました。
選出者絡みの、失われた記憶の話。
幸福を裏切りと呼ぶのは、痛いなぁ、と思いますが。
本編読了後に、読んでほしいなぁ、とも。

3-91『鎖』
「これはね、鍵なの」
首飾りの鎖が切れて。
どこかに引っかかってるだろう、って平然と主人を持ち上げて振るな。
気に入ってるのかアージェ。

3-95『死神』
「黙りなさい、二人とも」
レアリアの事について、ベルラとアージェが語り合う……というか口論をすることに。
アージェの言葉足らずな部分を指摘したいのは、うん、わかるよ。
ただ、お互い熱が入って爆弾に火をつけたのはダメだろ……
あそこでにっこりと笑うレアリアが怖かった……

3-96『継承者』
「まったく……兄が自分できちんとすればいいのだ。私は知らぬからな
ミルザとクラリベルの妹コンビ。
ディアドの継承者が誰になるのか、という話。

3-98『太陽』
「いえ、綺麗な色だと思いまして」
過ごしやすい陽気の日。
左手の手袋を外して、「虫干ししようかと思いまして」とかいうアージェ。
レアリアも何とも言えない表情になってましたが。同じ気分になったよ……
黒い手で、レアリアの神に振れて。たまにぽろっと褒め言葉零すあたり性質が悪い。
この二人の微妙な距離感がじれったいけど、好きです。

4-2『聖句』
「―――― アージェ、大丈夫? 揺れてるように見えるけど」
ケレスメンティアでの教養の1つ。
聖句の暗誦というものが、アージェは空々しく聞こえて。
最低限しか覚えてない辺り、彼らしい。

4-4『香り』
「いつかこの村を出たいの」
本編であった、膏薬事件の一幕。
魔法のようなそれに惹かれた女の話。
幻想は、砕けるものだという怖さがありますね……

4-26『物語』
「ならやめちまえばいいのさ。あんたはもう充分がんばっただろ?」
一度、ダルトンと共に仕事をした女傭兵。
しかし十数名居た傭兵で生き残ったのは、彼女とダルトンだけで。
それを期に引退した女と、戦い続けた男の話。
墓標に酒は、王道の描写で、切なかった。

4-28『傷跡』
「それで何も得られなくても?」「支えが得られた」
大陸を渡ったリィアが、ファルサスの図書館を訪れて。
案内してるのエリクですよね、コレ……
リィアが故郷との差に、過去を思い出し喉を詰まらせる場面は、胸に痛いものがあります。
そこで憎悪をこぼさない辺り、大人になった、ってことなんでしょうけど。

4-29『泣き声』
「もう、来ないでください」
ケグスが、折に触れ出会った少女の話。
仕事でたまたま一緒になった老兵の死を伝え。
また別の街で出会い……別れるまで。こういう話も好きです。

4-32『終わらない』
「この度はまことにおめでとうございます――」
ついに妻を迎えることとなったアリスティド。
エル、自分の時間が遠いね……

4-35『主成分』
「そうだな! これくらいたいしたことではないな!」
おおむね仕方ないな、馬鹿だなと思われているアリスティドよ……
いやまぁ、戦乱の世にあって生暖かく見守られていることはある意味才能ですよ、うん。

4-37『同じ』
「また旅にでも出てみる?」
子供が出来て、成長し、家を出て。
ある程度自立したし、少し旅にでも出ようかなんてアージェがいって。
うーん、穏やかな日常って感じ。ま、息子が変な話拾ってきてそっちの対処に追われる事になってましたけど。ヤル気満々の父子よ……

4-42『由来』
「好きだった?」
クレスと名付けられたアージェの娘。
その由来を聞かれて、レアの大切な人から取ったんだ、と伝える話。
失われたけど、続いていくんだよなぁ、という感じで良き。

4-45『王』
「次はこの依頼をお願いしようかね」
ある国の老王に気に入られ、色々と仕事を振られるアージェ。
王に「わざわざ面倒な案件捜してきて俺に押し付けてませんか」と面と向かって言うあたり胆力がすごい。
事情をおおよそ察しながらも、彼を重宝してる王様も王様ですけどねー。

4-49『眠り』
「よく寝てたから、起きないように魔法をかけといたの」
ぬかるんだ道を歩き、転んでしまったレア。
微笑ましいですけどね。
恋人になった後の話で、かなり明け透けな発現をアージェがしたりもしてて。
うん、もう彼らしいかなって境地になりますよね。ここまでくると。

4-53『終末』
「―――― かかってるのが命じゃなきゃ、別にいいな」
教本を片手に神の教えを語るミルザ。
しれっと聞いてなかったというアージェもアージェですが。
その後少し真面目な話をしてましたが、割り切り方も凄まじいなアージェ。

4-55『繋いだ手』
「式要らないっていうから。代わり」
恋人にはなったが、式はしなかった。
その代わりに彼女に贈り物をして。
大体を察して、全ては理解できなくて。それでも寄りそう二人の話が素敵です。

4-56『守る』
「私がやるって言ってるのに」
血がついた上着を洗うアージェ。
自分を庇った負傷が原因だから、自分がやるというレアですが。
彼女が見ていた夢と、守り守られる今の状況が優しくて好き。

4-60『その日まで』
「つかれた……」
事後処理に追われるセノワとアナの話。
未来の為に頑張っている姿に、この後の平穏を期待してしまう。
Voidの時代まで行くと、また騒乱もあるんですけどね! 滅びない国はない、を徹底してるからなぁ。
剣の指導をしたアージェの話題も出てますが、セノワが薄々と察しながら言わない。こういう描写いいですよねー。

4-70『贈り物』
「いやだから、俺にしてみないかって」
エヴェンがクラリベルを口説く話。いや、割と真面目にプロポーズしてるんですけどね。
彼らの村の習慣を聞いていたからでしょうけど。アージェもエヴェンも相手にヴェールを送る所とか、割と似た者同士ですよね。

4-71『誕生』
「私が一ヶ月以上戻ってこなかったら、何処にでも好きに行ってください」
ディーノリアとテスの話。
何もわからぬまま一人になったディーノリアが、最後は一人で選んで出て行った、という所が良いですねぇ。

4-74『出発点』
「いずれは死ぬ。死を避けることは出来ない」
カルディアスとクレメンシェトラの会話。
こんな時間があったのか、と。
最期の一文で、苦労性だったカルディアスのそれを、汲んでいない子孫の青年の姿の対比に笑いました。

4-76『故郷』
「ああ、見つけた」
祖国を離れたネイが、平穏な大陸で複雑な思いを抱いて居て。
そこを、ルクレツィアに見つかって、否応なく巻き込まれることになっていく始まりの話。

4-78『翼』
「あなたは、これからどうするの?」
六歳のレアリアと、ディアドの会話。
いずれ終わるひと時。微妙な距離感が、彼ららしい、というか。
アージェはディアドとして見るとやっぱり変わり種なのかなぁ、みたいな。

4-85『病』
「あ、やべ、風邪引いたかな」
けろっと言うあたり、軽いな……
心配して魔法薬作るあたりレアリアも心配性。
いくら心配とはいえ夜、部屋に侵入するのは危ないぞー。
一瞬の隙をついて逃げおおせたあたり腕上がってるような。

4-89『純情』
「馬鹿か! どれだけ兄は人の気持ちが分からぬのだ!」
レアリアに休憩を申し付けられたアージェ。
それを聞いたミルザに色々叱責されてましたが。もっと言ってやって。

4-93『落下』
「反省用で掘られたらしいな。俺は知らんが」
訓練場に深い穴が空いていて。
そこにちょうど来たエヴェンを落とそうとする所に笑った。
いやまぁ、不用意にクラリベルの話題出すからですけどね。

4-94『神様』→UMの項に記載。

4-95『夜這い』
「……さて、あいつはいつ頃来るんだろうな」
エヴェンの妻になったクラリベル。
「分かったらおやすみなさい」という姿が、エヴェンがそこに幸福を感じているのが。
とても愛おしい一幕だと思います。

4-100『幸』
「―――― ずっと傍にいる」
共に生きている、アージェとレアの話。
寝付くことが増えて来た、レアの側に居て。
レアが、今まで言えなかった事を言って笑うのが。
この上なく幸いな道行きだった、とそう感じられて良かった。

5-7『戦慄が走る』
「でもま、脱出しますか」
アージェとケグスが依頼を受けて……
ピンチになってる状況。味方陣営がほとんどやられて、脱出する方策を模索して。
……そこで針の女の名を呼ぶ辺り、手段選ばないなアージェ。

5-9『詩人』
「レアが可愛いのは当然。はい、終了。いいから帰れ」
レアの美しさに見惚れた詩人が、彼女を歌にしたいと言って。
それを追い払うためにアージェが色々言い変えてしてましたが。
打ち倒された詩人と、真っ赤になったレアリアの二人を言葉でノックアウトしたとみると、アージェ舌戦も強い? まぁ、レアリア限定か。

5-21『はぐれ者』
「悪いな。こいつ仕事変な選び方すんだよ。よそあたってくれ」
安穏を嫌うアージェと、それを心配するケグス。
ずっと気を張ってると麻痺すると言いながらも、最後は好きにしろという二人の関係が好きですねー。
で、さっそく師の教えを実践してましたが。別方向に突っ走るあたりはまだ若いというか。変なところで行動力あるなアージェ。

5-32『峰打ち』
「いや、仕事だから」
ある男を殺さず、痛めつけて連れて来いという変わった依頼。
片刃の剣を貸し出され、峰打ちしようとして……練習で椅子を吹っ飛ばすな。
しかも依頼人の前で。まぁ、依頼達成してたから良し。

5-34『珍品蒐集』
「ありがとう、アージェ。後で御礼をするわ」
レアリアが喜ぶ姿が見たくて、都度お土産を持っていってるアージェ。
流石にネタ切れが近くて、それでも頭をひねって見つけてきてる辺りレア好きだよな……ただ、鶏の丸焼きは止めとけ。それは流石に意味不明だ。

5-35『兄弟仁義』
「どうして無駄に好かれるようなことをするのだ」
いいぞミルザ、もっと言え! 第二弾。
いや、実際はもっとあちこちでやってるんでしょうけど。
店の少女や女たちに無自覚に優しくするアージェ。
その妹という事で懐柔を受けてるらしく大変だねミルザ……

5-39『始末人』
「―――― 助けてあげないの?」
アージェとレア。
助けを求められて、傭兵として仕事の依頼なら金を払えと。
真っ当な意見で打ち切って。その影で趣味と言って助けるんだから、タイトル通り始末人って感じですねぇ。

5-40『真打ち』
「誰か相手をしてくれ。手合わせをしたい」
アージェに負けて、彼の戦い方を観察して。
しかしそれを上手く自分のものと出来ず、変な動き呼ばわりされてましたね。
うん、頑張れ……

5-44『謎解き』
「それで、これどうすりゃいいわけ?」
屋敷を根城にしている殺人者を追い込んで……
隠し通路に逃げ込まれた、と思しき状況。
とりあえず大槌とか持って来ようか、とか言うアージェはパズル苦手だろ。
まぁ、得意になる環境でもなかったか。

5-46『勇ましい貴人』
「よし、依頼失敗」
盗賊団が、村の石像を破壊に来るというおかしな依頼。
しかもまぁ、盗賊団の中に村人も混じってるとか。
……もう像壊しちゃえよ……

5-53『茨の砦』
「この大陸の神具を全部探してきなさい」
裏側で動いていたネイとルクレツィアの話。
魔女に顎で使われるとかネイも大変だね……

5-59『真紅の炎』
「自由なんて―― 」
ダニエ・カーラの独白。
真実も知識も意味が無く、すべてを焼き尽くさんとする彼女の愛が痛い。

5-61『辺境の村』
「旅に出ようと思う」
突発的にこんなことを言い出す主人をもって、よくエル逃げ出さずにいられるな……
尊敬してしまう。
エルが色々手を尽くして問題が起こらないようにしても、度が過ぎて親しみやすいという評判が広がるのは、どうしようもない。悪評じゃないから良かったね!

5-64『互角』
「ってわけで、教えるのって難しいよな」
息子に剣を教えるアージェ。
まだまだ未熟な息子ではありますが、楽しそうで何より。
そして、息子に異常な辛味嗜好、遺伝してしまったのか……レアはお疲れ様です。
二種の味付けとかかなり手間だろうに。

5-84『七色の世界』
「ただいま」
ある魔法師の少女、ミーディアの話。
生まれつき目が見えない彼女は、けれど両親から多くを受け取り、一人で旅すら出来るようになった。
うん、素敵な未来の話でした。

5-93『黒幕』
「俺の主人は一人だけだ。……それよりあいつ何処行ったんだ」
襲撃を受けている最中の城に、賊を切り伏せながら軽々と入っているアージェが素敵。
息子を訪ねてきたらしいですけど、その理由がまた凄いな……
そして最後まで手伝わずに帰るあたりが流石。息子を信じてるからこそなんでしょうけど。