「こんなことをすれば、あなたの運命は大きく変わりましょう。二度と故郷の地を踏むことは、おそらくかなわなくなります」
「わかっています」
魔法使いが死に、女盗賊も砦を去って。
さらには囚人たちの反抗があって……始まりが始まりゆえに仕方がないともいえますが、彼らを押さえつける人員が致命的に不足してるんですよね……
不幸にも川に流されることとなったエイクは、現地住人に保護されて。
言葉が通じぬと分かってから、速攻で切り捨てるような輩ではなかったことが救いでしょう。
少しずつ交流し、言葉を覚えて。現地の風習についても教わって。
「混沌」と呼ばれる禍についても知り。現地住人との争いを続けている場合ではない、と悩みを得て。
この大陸に来て成長していたエイクだからこそ、決断を下せた部分もあるでしょう。
自身の力量を示すために、攻撃を躱し続けるパフォーマンスは中々の見ものでした。
終盤、エイクとプライアが軽く打ち合うシーンは、初期の彼らから考えられない程穏やかで……同時に力量が近しい男同士の通じ合ったやり取りという感じで、好きですねー。