将軍と黒猫の百題感想。
no-seen flower 100題感想
作品別。表記は
【100題の番号-100題内の番号『タイトル』】
例:100題1の1.洗脳の場合は1-1『洗脳』。

1-9『騒乱』
「夢じゃなかった!」
本編第二部「妄想の結論」の裏側?
前半部分はリメイクされて採用された感じがしますけど。
本編の方が魔法矢が禁制品とか補足が細かい感じするのでこっちがプロトタイプなのかなー、とか思いながら読んでました。
いや、正確に言うと本編読んでから来たので「アレ?なんか見覚えが」ってなって読み直したんですけど。

1-47『氷柱』
「あー寒い。もうこの辺一帯吹っ飛ばしていいですか?」
「盗まれたものも壊れちゃうからやめて!」
城都で暴れていた賊を捕えたものの、盗品は既にほかに流されていて。
それを捜索する羽目になった将軍と、付き合わされているティナの話。
「-world memoriae-」の黎明期で、ティナが転移座標がわからないと言ってるのが新鮮。
魔女が隣に居たとはいえ、無事に盗品取り返してくるあたりスペックは高いなー。

2-3『広がる夢』
結局俺は何を血迷ったのか、逃げればいいのにその道を戻って、猫みたいに目を丸くしたあいつに声をかけて――――
黒猫を、拾った。

ルーと魔女の出会いの話。
魔女に見つかり、命の危機を感じ、見逃され。
……寂しそうに見えたからって戻る辺り、お人よし、というか。
そんな彼だからこそ、ティナは片手間でも手助けしたりしたんだろうなぁ。

2-23『穏やかな新生活』
「結婚出来たのは奇跡」「大陸一の珍事件」「もうすぐ世界は滅びる」
などなど暖かい言葉を送られた、ルーとダイナの結婚生活。
誤解が重なってネギが好きだと思われて、ネギたっぷり献立が提供されて。
一度決心して「あんまり好きじゃない」と告げたものの、少し違った受け取り方をされて。
二度目を言う気力をなくしてましたが、最終的に幸せならいいんじゃないかな……

2-36『輝かしいほどの食卓』
「でも俺、もうお腹いっぱ……」
「貴方のですから」
ちょっとした好奇心で、ティナがルーに手料理を振る舞って。
その理由が身体速度が尋常じゃないから増やしてみようってあたり笑った。

2-87『震えるお仕置き』
「やあ、お疲れ。じゃあそのままの格好で城内練り歩いて帰っていいよ」
伯爵が誘拐された事件があって。
救出の為にルーは動いていたものの、実は狂言で。
最終的にやけになった伯爵が自殺。
証拠が残っていないため殿下も彼を叱責するほかなくて。
その手段が裸で寒空の下水を浴びせ続けるというあたり、多少S趣味混じってません……?
でも、なんだかんだで認めてくれるあたりは格好良かった。

2-96『錆びついた腕』
「了解。きっちり勝ってくる」
調子に乗っている後輩に、過去の事も合わせて思い知らせてやる、と試合して。
……それで負けてるとか、ちょっと格好悪い。
いやまぁ、自分で腕が錆びてることに悲鳴上げてたし。
ティナの協力のもと鍛え直して再戦するあたりは、戦士としての矜持を感じていい感じ。

3-5『翼』
「し、死にそうです」
両手に作り物の翼をつけて、塔から飛び降りる。
いや、普通の人間は死ぬって。
浮遊する魔法士への対抗手段としては全く成立してないだろ……
ルーだから生き残ったし、殿下も楽しそうだしで、まぁ、うん。
この城の日常ではあるのでしょう。お疲れ……

3-48『刻印』
「適当によくしてくれそうな人間に預けてきた。ま、何とかなるんじゃないか?」
刃物をもった少年に襲われたルーとティナ。
もう速攻で返り討ちにあって路地裏に転がるスタートでしたが。
人買いから逃げて来た少年、ということで魔女は気まぐれに刻印を消して。
本来の目的である通り魔問題は、ルー一人で解決する羽目になってましたが。
一人で何とかできる力量がある、という信頼関係が見てて楽しい。

3-49『誓い』
「これからよろしくお願いします」
結婚式当日に、どこかに隠れないように足に鉄球つけられる新郎って新鮮だな。
多分、他ではそうそう見られない特殊ジャンル。
何だかんだで幸せそうなのが何よりです。

3-74『子供』
「おはようございます、お父さん」
子どもが生まれ、育ってきて。
ネギが可愛かったから飾るような子供でルーは涙目でしたが。
奥さんがちゃんと助けてくれてましたねー。
その後外で子供が穴堀りはじめて、一緒になって深い穴作ってる辺り、精神年齢が若い。

3-89『封印』
「絶対開けちゃ駄目ですからね」
魔女がそう言って封印した壺。
開けるな、と言われると開けたくなる不思議。
誘惑に負けて開けてましたが……
魔女の封印って場合によってはヤバい奴だろ……平穏なネタで良かったね……

4-3『印』
「これからは自分の持ち物には印をつけるで」
なろうの方にも掲載されてますね。
ティナの持っていた袋と自分の袋を間違えて。
中に入っていた飴をなめてティナにめちゃくちゃ怒られる話。
解決方法が印をつける、で穏当でしたが。
実は魔法薬だったという飴の効果、なんだったんだろ……
ルーが二度と間違えないように釘刺しただけだとは思いますが。
効果を頑なに伏せてる辺りは笑ってしまった。

4-9『死』
「お前さ、自分が許せないってことあるか?」
元暗殺者であるルーが見た昔の夢。
自分が殺した男と、その横でなく少年の記憶。
全てを飲み込んで、祈ることはしない、彼らの普通がどこか悲しい。

4-19『躾け』
「貴方は生活全般が駄目っぽいんで、家事は私がやりましょう」
ひょんなことから、ティナがルーの家にやってくることになって。
なんだかんだ言いつつ家事をやることにしたティナが良い子だ、というか。
まぁ、一時の拠点にする場所が散らかりすぎてても気疲れするでしょうしねー。

4-34『破壊』
「この壁の穴、どうしたんですか?」
結婚して、家に嫁さんを迎え入れて。
ティナと暮らしてて、馴染みすぎていた壁の穴についにツッコミが。
ダイナ嬢が職人を招いて、見事にリフォームしてくれて良かったね……

4-39『致死量』
「毒っぽいキノコが混ざってるんで一応注意してくださいね」
なぜか訓練でキノコ採りをすることになったルー。
え、なんで。貴方城に努めてる武官だよね……?
名目は登山訓練らしいですけど。恒例行事とかノリがいいな、おい。
そして毒があるかもしれなくれてもしれっと料理するティナもさすが。

4-61『見上げる』
「どうすればいいんだ……」
盗賊団捕まえて来てと無茶ぶりをされて、ティナに助けを求めて。
魔法使える事を隠して欲しいから、姿を変えることは出来ないかと提案して。
ティナの黒猫変化は彼が切っ掛けか。いい仕事した! 

5-19『刃に映るのは』
「剣を教えて欲しい?」
ティナがルーに剣を教わる、始まりの話。
最初は投擲から始めてましたが……疲れて寝るまでやってるティナの覚悟が、痛いなぁ。
回収に行ったルーが爆発するトラップ仕掛けてるあたりは笑えた。

5-28『指名手配』
「いえ、たださっきから不審者がこっちを見てるので」
元暗殺者と魔女。
どちらも恨みを買ってておかしくないですが。
片や常に覆面で素顔が割れていない。片や、魔女として力量があるので返り討ち。
と、別々の方向で対処できてるのには笑いがこぼれた。
狙われていたのはティナでしたが……手を出したらヤバい方に近づくとか、ご愁傷様。
多分ティナ狙わずとも別のところで何かやって捕まるんじゃないかな……

5-69『夜明け』
「なんだお前らは!」
なろうの方にも掲載されてる短編。
人買いの殲滅と人質の救出をするために派遣されたルーと、連れてこられたティナの話。
なんだかんだで事件解決してくるあたりルーかなり便利な駒として危険な場所にばっかり放り込まれてるような。

5-70『暗殺計画』
「誰が暗殺者か見抜いて来い?」
ある領主の暗殺計画を知った殿下に、暗殺者見つけて来いといわれて。
祭りの招待客を装って殺しに行く、自分とは違う手口の相手で。
そう見抜けるはずがないだろ……と思いながら行ったらしれっと見つけるあたりは凄い。