「だったら。貴方達はいていいんですよ。誰に迷惑をかけているわけでもない。負い目を感じることもない。いていい。そのためなら、俺は力を貸します。他人事じゃないんでね」
作者さんは以前からTwitterで拝見してて知ってたんですが。
作品を読んだことはなくて。主に積読と懐具合的な事情で。
ただ、先日読んだ本山らの文庫に最後のひと押しされてシリーズまとめて購入。4巻まで読んだので、その内書きます。
内容は、タイトル通りの作品ですね。
剣と魔法のファンタジー! 魔物や魔王がいて、それに対抗する勇者も存在して。
プロローグが、勇者と魔王の最終決戦ですからね。
4人で戦っている中で勇者が大怪我を負い、通常の治療では間に合わない……故に、速度重視で死霊術によるスケルトンとして復活。決戦に終止符を打った、と。
勇者がスケルトンになったというのも公にし難いから、死んだという事になっていて。
同じような死霊が住まう墓地で、ゲームをしたり気ままに暮らしていたようですが。
三年も引き籠っていた勇者を、「いい加減仕事しろ!」とかつての仲間が引っ張り出して。
それで冒険者登録をして依頼を解決したりしてますが……
物資運搬に携われば、行先の村がオークに占拠されてるし。
遺跡の地図を作ろうとすれば、盗賊がそこを拠点としてるし。
いやぁ、勇者の頃からこうやって厄ネタ引っ張ってきたんだろうなぁというのがひしひしと伝わって来て楽しかった。
これもある種のマッチポンプなのでは……私が行くと事態が悪化しますが、解決してみせましょう、というか。
自分で言っててこれはひどい。でも、実際悪辣な事件を解決してるから、評価されるのも間違ってないんですよねー。これを繰り返して来たなら、勇者というのも納得。