「たいていの物事はフィクションから始まる。そのフィクションに現実が出会う瞬間に、心の底から憧れる」
角川スニーカー文庫から刊行されていた「ウォーター&ビスケットのテーマ」の改稿版。
元々は同じグループSNEの河端ジュン一先生との共著でしたが、改稿に当たって河野裕先生の単著になってます。河端先生も変わらずストーリ―協力はされているそうですけど。
階段島シリーズが完結し、リスタートする物語。
スニーカー文庫版とは大筋は同じですが、ちらほら会話に変更がはいったりしてますね。
冒頭、トーマの姉に「いつまでもアニメとか」みたいな事を言われた……ってやり取りがライトフライヤー号の話になってましたねー。
同じアニメが好きだった、三人組。
香屋歩と秋穂栞。もう一人は、2年前にどこかへ消えてしまった。
その親友が残したのと同じマークのついた封筒が二人に届けられて。
調べてみても情報が出てこない、架見崎という町の名前。
訝しみながらも踏み込んでみて、彼らは不可思議なゲームに巻き込まれることとなった。
特殊な能力をポイントで購入し、それを用いた戦争で領土を拡大していく。
小さなチームに拾われた二人は、近隣の大きなチームの思惑に巻き込まれる事になりますが……
どちらも、ただの駒で終わる人材じゃないというか。
運営側の人間が初めに「ぜひ、戦いやすい能力を獲得してください」とか言ってくるガイダンスの中で、しっかり自分で考えて選択している。
確固たる意志を持ってる感じがしていいですねぇ。
書き下ろしとなる3巻も刊行予定のようですし、楽しみが増えました。