「もう充分、助けられた。……俺たちもいい加減、解放してやるべきだよな」
……え、ライトだった、だと……?
表紙が綺麗で、作者様もTwitterでライト回と仰ってましたが。
いや、騙されんぞと思って読んだら、本当に『86』なのかと思うくらい穏やかな時間が流れていて驚かされました。
立て続けに過酷な戦線を超えた、独立機動打撃軍に休暇が与えられることとなって。
ヴァルト盟約同盟にて羽を伸ばすことに。連邦のお偉いさんたちが、悪の大幹部ごっこしてたのには笑ってしまった。言葉に出さなかった副官は偉い。
お互いを意識しているシンとレーナが、見ていてもどかしいから、そろそろくっ付けと周囲が有形無形の援助をしているのも良かったですね。
エイティシックス達が驚いたように、シンにも変化があって。人間味が増したというか、柔らかくなりましたよね、態度が。
レーナの方がハッキリと自覚せず足踏みしていたのは、ちょっと意外というか……休暇中に割り込んできやがった、共和国の人材を思うと、納得できる部分もありますが。
いやまぁ、本当に未だに価値感変わらないんだな。地獄を見ただろうに。いや、地獄を見たからこそ、責任を押し付けたいのか。
共和国から更に西にある国家の生存も確認されて、狂国とか呼ばれていたのが恐ろしい。え、この大陸あの邪悪よりも評判悪いとこあるの……?
同時に、第三国の協力のもと前回確保した「無慈悲な女王」の尋問も行われていたようです。
最初は情報部が行っていたものの、成果が上がらずシンやヴィーカが駆り出される状況にもなってましたが。
難航しながらも得た情報が、値千金かつ爆弾みたいなもので、恐ろしい。