『報われない努力はない。それを証明するために戦いました』
ついにはじまった八一の防衛戦。
名人の大記録が達成されるかも!? という事で注目は例年以上。
そのため、第一局はなんと海外開催。
ハワイを満喫している様子はちょっと和みましたねー。
二日に分けて行われる対局で、たまたま外に出て夜のハワイを姉弟子と二人歩いてる様子とか、最高でしたし。
けれど、勝負の方はかなり厳しい状況。
第一局から八一は敗北。しかも、これまで積み上げてきたものを否定されるような、衝撃を受けるもので。
タイトルの重さもあって、かなりボロボロになってましたねぇ。
周囲に当たってしまうほど、余裕がない。そんな中で踏み込んでいく姉弟子は凄いけど、桂香さんの言った通り、タイミングが悪かったな……
年若い竜王ということもあって、まだまだ視野が狭くなりがちですよねぇ。どうしても。
かなり自棄になっていた彼を、救い上げてくれるだけの物を見せつけてくれたのが桂香さんだって言うのがまた尊いんですよねぇ。
年長者として、二人を見守って来てくれていた彼女の、奮闘があったから。
支えてくれる人に気づいて、八一はもう一度立ち上がる事が出来た。
あいの献身的な姿も良かったですけど、雛鶴家のあい押しが激しくてちょっと引く……怖い。
そして追い込まれてからの第四局、最高でしたね。
元は五巻で終わりにする構想だったそうで、クライマックスに相応しい熱が込められてました。
好調だったようで、続刊してくれたのは嬉しいですねー。
巻末の観戦記で明かされた、鵠の真相には騙されてたわ……びっくりした。