「君の気持ちは、言葉一つで済むようなものか?」
「……まさあ。たった一言で、済まされちゃたまんないですよ。だいたい言葉なんかじゃ、うまく伝わらない」
ついに完結。
12巻からやってたことって結局、謝恩会にプロムをやろうぜって、単純な話だったはずなのに、よくもここまで拗らせたと言いますか。
かなりの回り道をしているように見えますが、それこそが彼らには必要な冒険で、その果てに得た青春なのでしょう。
平塚先生が、八幡に色々言った後、それでも最高の生徒だと言ってくれるのが良いですね。
そう言ってくれる貴女が、彼らにとって最高の先生であったと思います。
13巻で八幡が言っていた「簡単なことが一番難しい」。
いやはや全くその通り。もっと容易い方法があったかもしれないけれど、もがいて足掻いた。
小町が入学して、いろはと交流していた場面とかが好きですねー。
割と相性良いような、悪いような。上手くハマれば結構面白くなりそうなコンビですけど。
いろはの「長続きするわけない」評とか笑っちゃったな。
女三人集まって姦しい会話を繰り広げていましたが。うん、「諦めないでいいのは女の子の特権です!」。可愛くあざとく笑うと同時にかっこいいと、思われてるのも納得の強さだ。
面倒な彼らが辿った、最高に面倒くさくて、眩しい青春ものでした。
甘さよりは苦味が強めな感じですが、八幡のひねくれた思考とか、結構好きでしたよ。
本編は完結したものの、短編集の予定などがあるそうで。
これからの彼らの姿がどう描かれるのか、楽しみに待つとします。