「――そんな正しさなら、いらないな」
街を歩けばトラブルに出くわす、高校三年生の君塚君彦。
住んでる街で起こる犯罪の、7割で第一発見者になっているとかで、そりゃあ自作自演も疑われるわ……って感じですが。
かれはかつて、名探偵の助手であった。4年前、ハイジャックされた飛行機の中で出会い、助手に選ばれ3年の間一緒に行動した。
しかし名探偵は死に、あくまで助手であった彼は後を継ぐことも無く枯れていた。
そんな彼ですが、遭遇したトラブルのいくつかを解決した功績で、表彰されたり新聞に載ったりすることもあったようで。
その情報を頼りにやって来た、同年代の少女が「会ったこともない、誰かもわからない人に会いたい」という依頼を持ってきて。
そこからズルズルと、かつてのように活動する事態になって。トラブル体質は健在というか。
ただ、探偵とは言ってますが、異能を持った秘密組織とバトルしていたり、ミステリじゃなくてファンタジーより。ラノベらしいラノべって感じですね。
初回版は、カバー裏にイラストとSSが乗ってたり、刊行前からSNSで発信を積極的にしたり。コメントをあちこちからもらったりと、精力的に販促している印象。
表紙イラストが特に印象的でしたが、それにもしっかりと意味があったと示される本編は、中々楽しかったです。