〈楽しい時間を過ごすことが、無駄なわけない。そんな当たり前のことを、わかってない大人が多すぎる〉
大好きなフリーゲーム制作者は、同年代の学生だった。
それを知った少年水谷湊は、高校進学を期に桜山学園ゲーム制作部へ入部。
しかし、ゲーム制作部は部長の菖蒲が不登校になり、休部の危機にあった。
菖蒲の幼馴染の少女と協力し、菖蒲を連れ出そうとするも失敗。
更には、湊のもとに『バッドエンドを探せ』という不気味なゲームが送り付けられてきて。
そのゲームの中は、制作部で実際に会った出来事を下敷きにした物語が紡がれていて……トラブルの種にもなっていましたが。
プレイを通して、言えなかった事や見えていなかった物に向き合い、制作部が新しく踏み出すための物語でした。
いやまぁ、色々とドロドロとしてましたけどね。特に湊の過去。
母親との関係だったり、田舎で過ごしていた彼が外に行くことをよく思わない相手から嫌がらせを受けたり。
制作部の面々も、それぞれに呑み込めないものを抱え続けていて、今回の件で少し楽になったならいいんですが。
しぐれうい先生のイラストも可愛かったです。304Pと309Pの由井が特に好き。