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「わかったわ。貴女達と出会えて……私、本当に良かった」

「こちらこそ……とても得る物が多い、良き戦いでした」

 

魔術祭典準決勝。システィーナは、メイン・ウィザードに相応しい実力を身に着けていましたが……生来の優しさがなくなったわけではなく。

魔術師としての覚悟を問われることになる。

敵側の工作、小賢しいなと思わなくはないですけど。彼には彼なりの戦う理由があって、そのために手段を選ばない辺り嫌いじゃないです。

 

相手に毒を盛るとかではなくて、自分の魔術を活用した戦いでしたし。

だからこそ、戦いが終わった後のシスティーナも不問にしたんでしょうし。

動揺して調子を崩していた彼女を激励したグレンの姿を見て、システィーナの想いも定まったようですが……さて、どうなるんでしょうね。個人的にはルミア推したいんですが。

 

一方でグレンは、ついに解読が終わったアリシア三世の手記から情報を得ようとして。

実際多くの情報を得て、少し真理に近づいた感はしますが……その手記にも敵の手は伸びていて。

精神を取り込んで追体験するという仕組み。それに介入して、脱出経路を塞ぎ、内容を検閲した。グレンが見たのは断片ばかりではありましたが、それでも敵を見つけ、道を切り開く辺りは流石のひと言。

 

敵もグレンの可能性は認めてましたし。ただ、既に作戦は進行していて、遅すぎた、とも言われてましたが。

実際、祭典の裏側ではジャティスが相変わらず動き回っていて。

首脳会談の場が、表向き真っ当に終わりかけた所で乱入して来るんだものな……ジャティスが乱入せずとも騒動は起きて、また別の形で決裂した感じはしますが。一番引っ掻き回すヤツが場を支配してしまったように見える。

血が流れてしまった以上、容易くは収まらないでしょうが、ここからどうなるんだ……?