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(ああ――つまり魔女は……)
(中略)
なるほど、魔女は残酷だ。
イクスは相変わらずモルナの店に厄介になっているようですが、杖は造っていなかった。
前回、師の知り合いから聞いたことも合わせて、少し立ち止まってしまった部分はあるようですね。
そんな彼が、ムンジルの一番弟子であるところのラユマタに呼び出されて、ある依頼を受ける事に。
王都をはじめ大きな都市では、杖壁という魔法杖を組み込んだ守護装置があるようですが……
それを解き明かしたとする密書が見つかり、ラユマタが新調する事になったとか。
しかし、調べてみたところ今の杖壁は六十年前に更新されたはずが、三十年前ほどに広まった技法が採用されていて……それに関しての調査をイクスは任される事に。
一応気になる人物の情報とかは渡してくれましたし、魔女が関わって居るなんて噂も教えてくれましたが。
最後に伝えた言葉、「おまえは初めて作った杖を覚えているか」。
読み終えてから振り返るに、ラユマタはほとんど真相に気付いていたのではなかろうか……1巻でモルナが修復材を荷物に潜り込ませていたように。
ムンジルの弟子ってこんなのばっかりか。恐ろしいな。イクスも真実を見つけるのが上手いですし、成長が楽しみではある。
協力者がいるという事で行ってみたら、そこではユーイと彼女の新しい友人が居て。
変則的な調査が始まるわけですが。イクスはどこまでも職人なので、派手さも華々しさもありませんが、堅実で口は悪くとも誠実で。
地道に答えを探すあり方が好ましいです。1巻よりも謎解きは分かりやすかったかなぁと言うか。魔女の絡繰りは割と鉄板の設定ですよね……
後書きによれば、あくまで『竜と祭礼』は1巻のためのタイトルで、シリーズと言うのを示すためについているものとしていましたが。
今回のエピソードにも確かに竜の残滓は感じられ、収穫祭の時期という事もあり、これはこれで噛み合っていたように思います。
表紙と巻頭のカラーは相変わらず素敵でしたが、今回なんか絵の雰囲気違う……というか、最後のイラストとか上側、線画のような……?
3巻発売も決まった様でめでたいですが、スケジュール大丈夫かな、ってちょっと心配になってしまった。気にしすぎだろうか。
と、少し気になる部分もありましたが、概ね満足いく感じでした。
好ましく思っていた雰囲気が壊れてなかったのが嬉しい。3巻も買います。
イクスは一歩進んだように思いますが、ユーイの方は善良な杖を持ったが故に、注目を集めてしまっているので、どうなるのやら。