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「……やめよう」

(中略)

もう、うつむくのはやめる。

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEB既読。

激務の中で命を落とし、魔法のある世界に転生した女性の物語です。

最も転生者としての知識は利用するだけで、あくまで今世のダリヤとしてのイメージが強いですけれど。

 

彼女には、親同士の決めた婚約者が居て。

互いの父親が亡くなってしまい、喪に服した期間もあり、先送りにされていましたが。

婚約から2年。新居を決め、家具を運び入れ、書類を出せば夫婦だ……

と言うタイミングでお相手のトビアスから、「真実の愛」を見つけたために婚約破棄をしたいと申し入れられることに。

 

徒労感の中で婚約破棄を受け入れ、事務的に対応を済ませるわけですが。

彼の好みに合わせて、髪色を変えたり装いを変えたりしていたり。仕事の手伝いなんかをしていたりした、積み重ねが水泡に帰して。

ダリヤは、吹っ切れた。タイトルにある通り、うつむかないことを決めて、一介の職人として好きにすることを決めたのだ。

 

婚約破棄に関連して、トビアスがまぁ株を落としまくる事凄まじい。

新居には新しい恋人と住みたいというし。婚約腕輪を返してほしいというし。

ダリヤに「破棄して良かったね」と直接言う人が後を絶たない程。まぁ、実際準備が進みまくった状態での心変わりは褒められた物でもないですが。

割り切ってしまったダリヤの代わりに憤ったり、彼女を気遣ってくれる人が周囲に多かったのは救いでしょう。

 

ダリヤ自身も吹っ切れて、行動的になったことで新しい出会いもありましたしね。

……最もお互いに恋愛に苦手意識があるせいで、進展するにも時間が掛かりそうな状況ですが。

 

今回は、世界観説明と婚約破棄絡みの状況整理がほとんどで、サブタイトルの「今日から自由な職人ライフ」な部分が弱めだったのは少し残念。

まぁWEBで読んでるので、このあと本当に自重せずにどんどん開発してく様は笑えるんですが。うつむかないにしても、ブレーキは踏んでいいんだよ?
イラストのダリヤが可愛いので追々そろえたい。