「だといいけどな……。でも、俺たちカンピオーネにはいつだって予想外の何かが起きるもんだ。おまえもいずれ、この世界にもどってくるかもしれないぞ」
シリーズの新章開幕となる1冊です。
『カンピオーネ!』と『神域のカンピオーネス』のキャラが、神話が再現された世界に集って好き放題暴れる、その序章というかダイジェスト版な感じ。
描写的には、カンピオーネスの主人公である蓮陣営の物が多いですねー。新ヒロインの子も蓮たちと今後行動をともにしそうな雰囲気。
最も新ヒロインの子、救世の神刀を振るう秩序側の存在で、カンピオーネ諸氏との相性悪そうですけどね……
だからこそ、カンピオーネらしからなぬチャラさも備えた蓮たち陣営なのかな? 護堂さんハーレムをこれ以上拡大するのもなんでしょうし。いや、彼は彼でなんか新キャラ侍らせてるっぽかったけど。
章ごとに、時間とメインキャラが変わる構成。
1章は、蓮と護堂の初対面エピソード。もともとはカンピオーネス4巻のドラマCD収録だったものを、再構築したものだとか。
護堂が、キス無しの自前の知識で剣を披露していて、凄い成長を感じた……護堂ヒロインズ達の活躍も今後あるといいんですが、どうなるやら。
2章は、鳥羽妹と厩戸皇子の珍道中。舞台となる、ヒューペルポレア世界を旅する二人が、現地住人と交流する話。皇子は始終楽しそうですけど、振り回されてる芙実花は大変そうです。
いやまぁ、彼女は彼女で中々強かになってきているというか、神に近しい現地住人たちにアイデアを齎し、急速に文明を発展させて満喫したり、地味にパワーアップしたりしてましたけど。
何と言いますかこう、混乱の一端を担っているのは間違いなく彼女達ですが、信じられるかこのコンビ、カンピオーネ居ないで都市発展させたんだぜ……?
まぁ流石に武力面では劣ったようですけど、なんか剣の王様拾ってて嫌な予感しかしない。
3章は、新ヒロインの少女・雪希乃の物語。イラストが結構好みですねー。
護堂や蓮とはまた違う平行世界に住まう子のようですが、どうも神の末裔が治安を維持し、神殺しが生まれない世界だったようです。
その代わり、救世の神刀を抜けるようなジョーカーが生まれたりもしていたみたいですが。
彼女の世界が滅亡の危機に瀕しているため、その原因となっているヒューペルポレアに向かって対処しよう、という感じ。
4章が、ヒューペルポレアでの最新時間軸になるんですかね。
この章の前の幕間で、護堂が最初にこの世界に来てからは1年半くらいたっているようで、その間のエピソードが断片的に描かれたりもしてました。中々に気になるんですが、2巻が待ち遠しい。