「嫌だ。命賭けなのはスラム街だって同じだ。俺は這い上がる。絶対にだ」
BOOK☆WALKER読み放題にて読了。
キャンペーン追加タイトルで、対象期間は7月末日まで。
発展した文明が滅びさった後の世界。
そこでは、旧文明の遺跡から様々な遺産を回収するハンター達が活動していた。
恩恵を十分に受けられる都市に住まう者、温情で命を繋いでいるスラム街に巣食う者。
立ち位置は色々あるようですけど。主人公のアキラもスラム街の片隅でなんとか命を繋いでる状態だったけれど、ハンターとして活動する事を決めて。
実際、旧文明の技術は素晴らしく、重傷を負っても助かる回復薬だとか、新大能力を向上させるナノマシンとか、様々な分野が栄えていたようで。
それだけに、なにか一つ大きな発見を出来れば、それからの生活を向上させるのも不可能ではない。
……ま、そんな夢が簡単に叶うならスラム街に人が溢れてないでしょうけど。
今は遺跡とされている場所にも人々は暮らしていたし、なんなら工場とかもあったでしょう。
そうした場所の警備用に配置された機構は、活動状態のものもあり……立ち入るものを寄せ付けない障害となっていた。
モンスターと呼称されるそれは、ハンター未満のスラムの子どもは軽く蹴散らすし、なんならハンターであろうと油断すれば命を落とす。いや、金属を経口摂取して、材料に応じて兵器を生成するウェポンドッグとか居ますからね。普通は死ぬ。
アキラも、遺跡に踏み込んだ無謀な一人として散るハズだった。
けれど何の因果か、自分にしか見えない裸の美女アルファと遭遇して……
彼女と契約を結んで、最高級のサポートを受けながら、ハンターとして活動していく話です。アルファの性能はかなり飛び抜けているのが感じられますけど、アキラの初期ステータスが低いので、一気にサクセスストーリーとはいかず。
地道な特訓をして、それでも死にかけたりしてます。
まぁ、少しずつ成長しているのも分かるので、楽しいんですけど……アルファが、すごい不穏なんですよね、正直。
思考誘導とか、自由意志干渉とか言って許可を求めてる下りが凄い怖い。
あとアルファ抜きにしても、アキラのトラブル遭遇率の高さが笑えるんだよなぁ。
アルファと出会った事で運を使い果たしたという話が何度か出ますが、一瞬納得してしまうくらいついてない。
そして、アルファの不穏さを加味すると、本当に幸運だったのか問題も生じるので、深く追求しちゃいけないんだろうな……
そのうちコミカライズも追いかけてみようかな、と思うくらいには魅力的でした。
アルファは不穏ですね
光学迷彩に見つかるところなんかはおそらく動物の条件付けみたいに躾してますよね……
続刊の感想あったらまた来ます