小説家になろうで人気の『シャングリラ・フロンティア』、そのコミカライズ。
書籍化するより先にコミカライズするとは正直予想外。
今年読み始めた新参ですが、面白くて最新話まで一気読みしてしまったので、そのうち書籍化はするんじゃないかとは思ってたんですが。
VRMMOをテーマにした小説なので、現実のキャラ以外に、ゲームのPCのデザインも必要になるので、コミカライズはハードル高いと思ってたんですよね。
メインとなるシャングリラ・フロンティア以外にも、別ゲープレイしている時もありますし、情報量が多いんだよなぁ……
でも、1話読んでみたところ掴みはバッチリだと思うので、この調子で続いてほしい所です。
以下、本編感想。WEB版も読んでるので、その辺のネタに触れるかもしれません。ご了承の上ご覧ください。
◆『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ 第1話:貴方はなんのためにゲームをしますか?』
…………説明をさせて頂きたい
WEB版と同様、サンラクがクソゲー「フェアリア・クロニクル・オンライン」のラスボスを撃破した場面。
カラー見開きで、海パン覆面の半裸男がサポートキャラの妖精に飛び蹴りをかますシーンを採用している辺りかなり強気……!
いやまぁ、ほとんどのトラブルを引き起こした元凶にして、それらの罪を魔王にかぶせてくるプレイヤーにストレスを与えまくるキャラらしいのとで、攻撃されるのも止む無し。
フェアクソに対する恨みつらみの絶叫は、流石に描写減ってました。とはいえ、その分描写を圧縮して、大蛇戦まで収録していたり、コミカライズ用に展開が調整されて、玲さんが1話から登場していたのも良い展開だったと思います。
ヒロインは早めに出ていた方が、わかりやすいですしね。「彼は来てない」と言われて赤面してるヒロインちゃんが可愛かった。この調子で頑張って……
ゲーム棚の分類「二度とやらない」に収納されたフェアクソの隣に「とびだせ!臓物の森」とか「プレジデント・イービルRE」とかあって正直笑った。
硬梨菜先生のTwitterによると、この辺はコミカライズ担当の不二先生の感性によるものらしいですが。あの世界だと普通にありそうなんだよな……
この作品、タイトルにもなってる神ゲー「シャングリラ・フロンティア」が主な舞台になるんですが、他のクソゲー各種の情報も多いし濃いし、そこで得た縁で本編進行する事もあるので、意外と侮れないんですよね。
クソゲーばっかりプレイしている楽郎。しかし、それ以外をプレイしない縛りがあるわけでもなく。WEBでは自ら思い立ってましたが、コミカライズでは店長に進められて、神ゲーに手を出すことに。
ゲーム開始前に呑んでいるエナドリが、ライオットブラッドじゃなかった……ライオットブラッドが存在感増してくるの、追々だからなぁ。
久しぶりに気合入れてキャラメイクしようとして、半裸の仮面男になってるのは、展開知ってても笑えるなぁ。
クソゲーに脳が汚染されてて、バグらずにプレイできる! すごい! になってる辺りは末期症状感ありますが。
初期設定でランダム配置されて、最初に訪れる街に踏み込まず、次の街の関所代わりのボスモンスターに挑むあたりゲーマーだなぁ、と言うか。
玲さん、ファステイアでサンラク探してるけど、彼はそこに居ないよー。
展開圧縮した分森で他のプレイヤーと遭遇する描写も消えてたけど、玲さんどうやってサンラク君の行動に気付くことになるんだろ。
サンラク、森でしばらくレベル上げはしてるから、回想挿入になるのかな……
巻末に『シャングリラ・フロンティア攻略掲示板』としてプチ情報が掲載。
WEBでもコミカライズでも楽郎がスキップしたプロローグ全文が公開されたのは嬉しかったですね。
コミカライズ記念で、硬梨菜先生の書き下ろしSSが載っていたのも嬉しい。全3話で、3号連続掲載予定とのこと。
「サイガ:Episode-0」。玲さんが、シャンフロを開始した当時のエピソード。
店長の勧めと、姉がやっていて助言を貰えるというのもありプレイ開始。……ここまでのビッグタイトルなら、クソゲーマーの楽郎が手を出す可能性もある、というのが一番大きいんでしょうけど。
姉が最初から手助けすると、寄生になってしまう可能性もあるから、途中まで自力でおいでという事になって。百のプレイ状況についても触れられてましたが、やっぱり結構比重ゲームに寄せてたのね。風雲斎賀城で飛び火した仙の追及、どう切り抜けたんだろ……
火酒夏とかエターナルゼロとか、WEB読み進めてると分かるキャラが出てきたのは楽しい。
野良で集まった割に、やたらと濃い面子になってましたけどね……
楽しいコミカライズで、満足してます。続いて欲しいなー。ルスト・モルドとか見たい。