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「僕は……取り戻しに来たんです」

(略)

「かつての『久瀬諫也』にあって、今の僕に足りないものを……取り戻しに来たんです」

 

生徒会一行と、合宿場の下見に行ったりイザヤも順調に馴染んできてていいですね。

……と思った矢先に、次の敵が現れるんだから油断も隙も無いというか。

2年前の聖戦において、『久瀬諫也』よりも多くの〈獣〉を打破した、自称・諫也の親友。

〈獣〉に呑まれ殉職したとされる、壬生蒼馬。

彼は、玻璃の中に居る「バビロンの大淫婦」を求めていて。

 

過去を偽っているからには、過去からの刺客が来るのはある意味当然ですよね。

かつての出来事を知っているカルロは、イザヤの偽装生活の共犯でそうした指摘は出来ないので蒼馬の存在は大きい。

その役割を抜いても、ノウェムやラーフラをあしらう歴戦の猛者として、中々に格が高いキャラなんですけどね。

そんな彼もまた〈獣〉としてイザヤ達の前に立ちふさがるわけですが……彼が抱えていた大罪が、皮肉が効いてて好き。

 

イザヤの親友であるというならば。カルロが蒼馬のことを知らない筈もなく。

相手の発言を鵜呑みにせず、しっかり罠を張っている辺り、カルロらしくて良かったですね。……相手がそれを食い破る猛獣だったので、結構ピンチでしたけど。

 

イザヤが単身で蒼馬を追い、対峙していましたが、経験の差は早々埋まるものでもなく。突如切り替わったような振る舞いをした、あの場面は震えた。

英雄『久瀬諫也』の片鱗を見た。断罪衣の起こす奇蹟の活用方法が凄い。蒼馬すら驚いていたので、聖戦当時は使っていなかったんでしょうが、類似するようなことして、英雄になったんだろうな、と感じられた。

なんでイザヤにそんな事が出来たのかは、この時点では謎のままですが。

それでも、しっかり魅せてくれるあたり、安心安定の三田先生だなぁ、と当時も思ったような気がします。