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「あなたの身体は、保つの?」

「ああ。……この一戦のためだけに、ずっと保たせてきたんですよ」

 

再読。蒼馬と対峙した、レアとラーフラ。
一撃やり返しこそしたものの、蒼馬に追い込まれていて……

そこにレアに閉じ込められていたイザヤが駆けつける展開が熱い。

新しいフォーマンセルで蒼馬と対峙するものの、横やりが入って逃げられて。ノウェムも玻璃も敵の手中で、市内は敵だらけ。

復活した蒼馬に、反救世主と呼ばれる存在まで現れて、中々に混沌としていた状況。それでも折れずに行動するイザヤ達が格好いいんですよ。

 

ラーフラの断罪衣の設定が好きなんですよね。かつての奇蹟を再現する断罪衣は、奇蹟の望ましくない面すら再現してしまうって下りです。

悪魔の誘いにのってしまった逸話がある故に、神聖加護が弱いとかで。こういう二面性ある設定いいですよね……

 

ノウェムも自分の想いを自覚して、じっとしてない辺り随分人間味が増して来たというか。

蒼馬との会話が好きです。

「好きな人も、嫌いな人にも会いました」とノウェムは言い、蒼馬は「好きに生きろ。好きに死ね」と言う。それぞれの性格が出ていて、読んでて楽しい。

 

そして一度、教団本部に戻ったイザヤ達一行。

カルロとイザヤはそこで、失っている記憶を取り戻すためにシスター・レアの奇蹟を受けることになって。

イザヤの真実が明らかになるわけですが……随分とまた罪深い、というか。

教団がかなり追い込まれていたんだな、と言うのが実感できる闇の深い話でありました。

その真実を知ってなお足を止めず、彼は駆け抜けた。

ボルテージをあげてあげて……最後一文で〆て続くんだから鬼だ……