「それでいいのか?」
「ダメなの? じゃあその人、一生自分を許せないじゃん。人生おもんな」
Twitterでフォロワーが盛り上がってるのを観測したので購入。
特に書籍化発表時が凄かったかなぁ。それ以前から、更新されると感想が流れて来て、気にはなっていたんですが。
天性の〈職業〉によって人生が決められてしまう世界。
〈経営者〉であれば、事業に対する広角的な理解など、才能の一点特化を助長するシステムで、多くの人はそれを活かした仕事をしていた。
しかし、フウタは〈職業〉を持たない〈無職〉として、蔑視される身だった。
故に〈職業〉を問わず参加できるコロッセオで、努力によって出来る事があると証明したく、チャンピオンにまで上り詰めた。
その努力は報われず。観客からは不人気で、最後には〈経営者〉の甘言にのり八百長に手を出してしまった事で、追放されることに。
そうなれば後は転げ落ちるのみ、というか。〈無職〉にできる仕事が無く、放浪を続けた先で、彼はある王国の王女と出会い、状況が変わっていく。
王女が出していた特殊な依頼を、フウタが受けたこと。フウタが、王女の求めていた条件を、この上なく満たしていたこと。
運命的な邂逅だったと言ってもいいかもしれない。
王女の食客として招かれて、王宮に部屋を貰ったフウタ。
まぁ突然現れた不審な男を好ましく思わない人はいて、絡んできたりするわけですが。
そうした相手達に、元チャンピオンとしての実力を見せつけるのは中々に痛快でした。
リヒターとの一戦しかり、フウタを追ってきたプリムとの一戦しかり。
個人的に一番気に入ってるのは、メイドのコローナですかねー。自由奔放で見ていて楽しい。めいどー。
まぁ、うぉっしゅうぉっしゅされてるリヒターさんとか、振り回されている方々にとっては中々の鬼門と言うか、扱いにくいキャラではあるでしょうけど。
傍から見ている分には賑やかで良いので。……つまりこれからもリヒターさんにはうぉっしゅうぉっしゅされてもらえばいいのかな? 合掌。
自分を追いかけてきたプリムとの戦い。
チャンピオンを目指した挑戦者としての想いが熱く、こちらにも伝わってくるかのようで。歓声が上がるのも、熱狂も良くわかる。
思わずWEBにも手を出し始めました。まだまだ途中なんですが、この後も熱い戦いが目白押しで、良いシリーズに出会えた満足感がある。