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「うんそうだね、そうだよね。あたしたちの関係は、あたしたちで決めればいいことだもんね。周りからとやかく言われる筋合いはない、ってあたしは思うな」

 

風邪を引いたひなたの看病から始まって、達也が風邪をひいた話で締めるのが好きですねー。対になる構成とか、何となく惹かれる。

そういう意味では、2巻は全体的に対比が効いてて好みの雰囲気ではありました。

 

豊田彩夏、瀬川菜月、手島美優。そして、藤本明日香。

ひなたと良くつるんでる三人の生徒と、達也とかつて付き合っていた先輩教師。

彼女達の「恋」の話。好きな人が居たり、あるいは未だ恋を知らなかったり。

想いが募ってイメチェンをしたり、そもそも恋ではないと決めつけたり。

 

菜月は「恋をしているからおかしくなる。『なんででしょう?』と首をひねるような行動にも出てしまう」なんて評していましたが、まさしく。

想いが結実して、幸せになるばかりではなく。時に人を、らしくない行動に書きたてる熱情もまた恋の一面でしょう。

そういう想いを抱く、青春模様を丁寧に刻んでいってる感じ。

 

しかしまぁ、ひなたがカッコイイと言ったほうが今回は適切かもしれない。幼少期はよくケンカしていた、と言うのも頷ける風格がある。

可愛い部分も描写されてはいますけどねー。ひなたの母親が達也に「血は水よりも濃い」なんて話をして、順調に外堀埋めてる感もありますが。さてどうなるやら。

ひなた、賢いし色々出来るけど、自分を御しきれてるかというとそうでも無くて、良くも悪くも年相応なのが、この作品の魅力になってると思います。