「分かったよ! 覚悟を決めるのは俺の担当だからなぁ!」
ヨノズカ駅遺跡の騒動から、なんとか生還したアキラ。
本格的な探索はせず、遺物売買などの事後処理をすることになっていましたが。
売り先のカツラギがヨノズカ駅遺跡に挑むハンター相手に、荒野価格で色々売りに行ってたもんだから、遺物を持って往復する羽目になってましたが。
その結果、遺跡から出てきた変異種との遭遇に、アキラを護衛として雇えたのだからカツラギとしては不幸中の幸い……なのかな? なし崩しでタダで護衛させようとしたカツラギの思惑を、アキラがちゃんと潰してるのも成長が感じられて良い。
遺跡から出てきた変異種が、かなり強大になっていてハンターオフィスから「賞金首」として通達が来て。
自分の運の悪さを自覚しているアキラが、荒野へ積極的に出かけなくなったのは、正直笑った。実際これまでの彼の実績を想えば、うっかりで出くわしてもおかしくないからな……。
高額の賞金目当てで挑んだハンターもいたようですが、返り討ちにあってどんどん賞金額が上がっていって。
ドランカムを筆頭にハンター徒党も討伐に向けて動きはじめて……アキラも、以前の縁からシカラベに誘われて賞金首の一体に挑む事に。
ハンターだかといって、ただ危険な敵を倒したり、貴重な遺物を集めるだけではなくて。徒党が大きくなるほどに、内部の問題って言うのも出てくるようで。
ハンターオフィスを通さない非正規の依頼、という形ではありましたけど。
しかしまぁ、話を聞くにドランカムも大変だな、と言うか。
これまで何度もアキラと出くわしているカツヤ一党も中々ではありましたが、新登場のトガミやリリーみたいなのを見ると、シカラベ達古参の応援をしたくなってくるな……
増長しているのが良くわかる。ヤラタサソリの時に噛みついてきたレイナみたいなのばっかりか。
ドランカムの若手勢力も、外部の応援を雇いながら賞金首の一角に挑むことになっていて。
カツヤに指揮を学ばせるために、別の討伐を見学させたり色々と手は打っていたようですし、カツヤ自身も慎重に判断してたと思いますが、暴走する子が出るんだからもう……
外部の応援から文句が出てましたが、アレは仕方ないと思ってしまった。
まぁ、ドランカム若手勢力の一番の問題は、カツヤに対するもう一人のアルファの侵食が大きいというか。
影響がどんどん広がって行ってる所ですよねぇ。アレを見てると本当に、遺跡の亡霊が怖くなってくる。
アキラが雇われた以上は、しっかり働くという考えてかなり奮戦していたのは楽しかったです。アルファのサポート付とは言え、あそこまで動けてランク21ってのは、周囲の反応見るに相当詐欺なんだろうな……
シカラベに誘われた一件の後も、別の徒党の賞金首討伐のサポートとしてバックアップに従事して。さらには後日、エレナ達に声をかけられたとはいえカツヤの指揮する作戦にも参加する事になって。
結果として、4体現れた賞金首の内3体の討伐に参加してるんですよね、アキラ。キバヤシが目にかけるのも良くわかる。まぁ、サポートに徹したマイマイは直接賞金首とぶつかってはいませんけど。
終盤の101話~102話でもトラブルに見舞われていましたし、本当にキバヤシを飽きさせないな……
巻末の閑話「運の問題」は、また装備を更新する事になったアキラが、普段より軽装でシェリルの徒党に顔を出しに行ったら襲われる話。
軽装とはいえ、しっかり武装していたので返り討ちにしていましたが。色々とスラムでも蠢いているというか、暗躍してる人が多いな、という感じ。次回に向けた伏線エピソードなんですよね。
巻末の次回予告でも「WEB連載版より全面改稿」となってる4巻が今から楽しみです。
今回カツヤは不甲斐ない結果で終わってしまったがなにか吹っ切れた感じだったので今後の成長に期待。
閑話はすごくグッときました。アキラがゼブラの気持ちにいつか気づくといいなと思いました。