ico_grade6_4

私のイチオシ作品、『Unnamed Memory』がコミカライズ開始ですよー!
という事で、応援も兼ねて雑誌を購入。
電撃大王2020年11月号より連載開始ですので、是非見て欲しい。

内容については下記。
ネタバレは抑えるつもりですが、WEB版も含めて色々追ってる人の感想なので、何か零れたらすみません。

◇第1話 呪いの言葉と青い塔

『Unnamed Memory』は魔女に呪われた王子が、別の魔女に解呪を頼みに行くところから始まるファンタジーです。
コミカライズ1話では、まずそんな「魔女」について触れられます。
大陸に五人しかいない、絶大な力を持つ異質な存在。
「永き時を生き気まぐれにゼツないな力を操る彼女らは
 数百年にわたって畏怖と災厄の象徴である」
という前置きを見ると、オスカーに呪いをかけた魔女が、制御できない厄介さだったんだなぁと思えるのが凄い。

5人の中でも最も強大な力を持つとされる「青き月の魔女」。
彼女は、どこの国にも属さぬ荒野に塔を建て試練を課し、達成者の願いを叶えるという変わったルールを持つ魔女で。
最も魔女の力を頼る以上、相応に試練の難易度は高く、挑んだ多くは帰ってこなかったとか。
……そんな噂のある塔に、一国の王太子が供を一人だけ連れて挑むって言うんだから正気の沙汰じゃない。

コミカライズによって、塔の全貌が描かれたわけですが……想像していたよりもなんか、高いですね。
オスカー、アレの中にある試練をほぼ一人で突破したのか。そりゃ魔女もびっくりするよ……
そしてコミカライズによって、ついにオスカーの従者であるラザルの容姿が判明。
いやぁ、平凡だけど人がよさそうで、冷や汗書きまくって小心者っぽい感じが実にラザル。
塔の試練はオスカーが戦う試練の描写が多めでしたね。

「解けない命題として有名だった」のやり取り好きだったのでちょい残念。まぁ、「沈痛な顔して帰れ」は入ってたので良し。
オスカーが本当にめっちゃウキウキしてるのも伝わってきていて、見ていて楽しい。
自分でも言ってましたがラザルとしては、既に魔女に呪われた身で別の魔女に会いに行くとか、気が気がないでしょうけど。
でも、不安でしょうがなくてもついていくし。いざとなったら、「先に帰っております」と言えるのがラザルなんだよなぁ……
一瞬固まるけど、即座に次の行動に入れるオスカーの、王族としての割り切りが好き。

そして魔女の使い魔リトラの容姿も公開。目とか、表情(が動いてない所)とかが細かくて、良いですねー。
少女姿のティナーシャも登場しましたが。顔が良いな……
後ろ姿から入って、振り返る時もコマを割って、正面からは一枚ドーンと出してくるので漫画が上手いな……ってなってた。
オスカーと対面して、話をして。表情がコロコロ変わるティナーシャが可愛い。
他の方の感想を見て気付いたんですが、「ラザルが無事」という言葉を聞いてからカップに手を付けてるんですねオスカー。その辺りも彼らしくて良い。

呪いをかけられる場面、幼少期のオスカーの姿もありましたが、「当時は事の重大さがわからなかった」幼さが確かにあった。
それが今では魔女に人が悪そう(意訳)とか言われるようになってしまうとは……
あとオスカー父も顔は影になって見えませんでしたが登場。かなりスッキリした体型なんですね。
ファルサスの国王には求められる役割があって、若き王がつく習慣があるので、そんなふくよかな人とか歴代にもそう居ないでしょうけど。

情報量が多いので、既読組としては楽しくていいですけど、初見さんにはどう見えたのかは気になるなぁ。
「お得ですよ!」「おーい…」のページとかコマ割りで工夫してますがそこそこ文章多いし。
でも、これも他の方から聞いた話ですが、コミカライズから本編に入った人もいるらしいので、新しい入口にはなってくれたのかな。
実際、漫画になると違った面白みが出て、何度も読み返しちゃうもんな……
オスカーが要望を言って、思わずティナーシャが固まった無音のコマが好きです。
良いコミカライズだなぁ。企画進行中の時から楽しみでしたが、期待に十分以上に答えてくれる、良作。楽しみが増えた。