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「護衛騎士であるお姉様が守ってくださるのでしたら、わたくし、怖いものなんてございませんね」

 

通販専売の本好きふぁんぶっく。シリーズも電子化はされてましたが、それは発売しばらくたってから……というのがパターンでした。

けど、今回は電子が同時発売! シリーズを電子で追いかけてる身としてはとてもありがたいですね。

第四部IX~第五部III、ジュニア文庫やアニメエンドカードなども収録した口絵ギャラリーからのラフ画、先生の書き下ろし短編やQ&A、ドラマCDレポートなどなど。相変わらず盛りだくさんです。

 

そして、鈴華先生の「リーゼの葛藤」が特に破壊力高くて良かったですねぇ。

ダルア契約の更新をベンノと一緒に旦那様へ報告に言ったリーゼ。そういう関係になったのは良いが、店内では言動に殊更気を付けるように言われて。

そもそも仕事に追われていちゃつけない中で、ミルダが提案した作戦を実行することにしてましたが。

 

いやぁリーゼ可愛いし、ベンノもリーゼ大好きなの伝わって来ます。

リーゼから見えてないけど、カッコつけた後、ちょっとほほ染めてるのいいですよね。

そりゃ、ベンノ彼女のこと忘れられませんよね……ってのが短い中から伝わってきて楽しかった。

 

そして書き下ろし短編はリーゼレータ視点の「色合わせと婚約式」。

彼女の婚約者は、色々と難しいとか。中級貴族の跡取り娘なので、婿を取ることになるけれど、ローゼマインの魔力圧縮を教わって、両親たちとの魔力格差が生じてるとか。

上級にはなれないけど、魔力的には上級に近く、中級の両親の伝手だと中々難しい部分もあるようで。

実際、一度は魔力が釣り合わなくなってご破算になった話もあったみたいです。

 

そして何とか、ヴィルフリートの文官であるトルステンを見つけて、彼自身も中級に落ちる事を受け入れてるとかで、話が進んで。

色合わせの方法とかが明らかになったのは面白かったですね。まずは両親が試して、その後当人たちで~みたいな順番があるのとか。やっぱり設定作り込まれてるなぁ。

 

ちゃんとリーゼレータも側近仲間から情報収集してるのも偉い。リヒャルダの評価は領主や領地に重きを置き、ライゼガング系であるブリュンヒルデからは、旧ヴェローニカ派だから辛口で。この辺りも性格といかスタンスの違いでますよねぇ。

 

リーゼレータからのトルステンの評価は、「文官らしい文官」でハルトムートと同じく、穏やかそうな笑顔を見せながら躊躇なく他者を陥れられる雰囲気を感じた、とか。

実際対面した部分を見ると、思っていたよりは好青年っぽかったですけど。アンゲリカを繋ぎにローゼマインに近づこうとする親族の思惑とか見ると、微妙に信頼しきれない空気を感じる。

WEB最新話まで読んでると、この後どうなったんだろうとか正直凄い気になります。

 

Q&Aも特大情報多くて、いちいちびっくりしてたんですが。

ローゼマインのシュタープ二刀流の真相に一番驚きましたね……。

騎士コースで習う武器と盾を出すやり方は、一つのシュタープを分裂させて実現してるそうで。なるほど、ローゼマインの常識が違うわ……彼女視点だと分からないことですからね。前例はゴロゴロいるけれど、今出来るのは彼女だけって言うのも衝撃的。

フェルディナンドすら出来ないってのは、意外と言えば意外。条件整えればあっさりやってのけそうですけど。