「だけど、いつか人類種は飛島を全て征服する。ならそれは俺達の手でやってやろうぜ。……やられたままじゃ、悔しいだろ。奪われただけ、取り戻してやろう」
様々な種族が暮らす、ただ一つの大陸がある世界。
それ故に、かつては国家間での争いが絶えなかった。
しかし、古代人の残した飛空船といくつもの空飛ぶ浮島が発見され……飛島には遺跡がありそこから新しい技術や資材を獲得できると明らかになって。
歴史の中でそういう流れが築かれ、探索するための騎士団を各国は設けていた。その騎士になるための技術を習得するための学院もあって。
主人公のナハトは、魔力を持たないと言われる赤毛の少年で。
厳しい試験があるはずの学院に、学院長代理すら断れない伝手で「転入」してきて。
転校初日に風紀委員と誤解からとはいえ戦う羽目になったり。学院にある七つの魔剣を全て頂くと宣言したり。
とにかく騒動に巻き込まれるというか、進んで起こすタイプで。魔剣を持つ少女の一人が、お目付け役の任務を頂戴していましたが。
彼の言動を見て、事情や夢を聞いて絆されている辺りは、お約束ではありますけど。
監視につける人選間違ったんじゃないですか、とは正直思った。とは言え、1年生にいる魔剣持ちがシャーロットとアリアとなると、まだシャーロットの方が御しやすいのかもな……
学院から魔剣を預けられていながら、自分の騎士団を持っていなかった彼女なら、最悪まとめて排除するって方法も考えられるでしょうし。
元老院とか言う学院の意思決定機関っぽいお歴々もナハトを危険視していましたし、まだまだ安寧には遠そうですねぇ。