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「私もいる。リーゼロッテは一人じゃない」

 

アニメ化も決定して、ますます好調なシリーズ。めでたいですね。

攫われたリーゼロッテを救うべく、ガルアーク王国国王からの依頼を受けて、聖女を負うことにしたリオ。

さらにリーゼロッテの侍女であるアリアも同行し、アイシアの協力も得て、本気で追いかけていましたが。

レイスがそれを監視していて、この機会に手を打とうとして来るのが実にいやらしい。

 

天上の獅子団の傭兵たちを、団長の弔い合戦と煽って動かしているみたいですが。リオ以外を対象とした、傭兵なりの報復とか正直嫌な予感しかしませんね……。

部下には慕われていたようですし、外道なりに通じるモノがあったのかもしれませんが。

度々手を出されても困るので、実働部隊もどうにか潰してしまいたいな……って気分になる。

19巻予告を見ると、ある方が活躍してくれそうで、そこはちょっと楽しみではあるんですけど。

 

一方のリーゼロッテ。

神聖エリカ民主共和国に連れ込まれ、宰相のアンドレイなどから国の事やエリカ自身の事について話を聞いていましたが。

随分とちぐはぐな国と言うか。理念は尊いと思いますけど、その思想は革命を先導したエリカに吹き込まれたもので、まだまだ底が浅いというか。

それを受け入れる土台が無い状態で、先進的な知識だけ注がれて全く活用できていない。

 

人柄は善良でも、それ故に騙されやすい。そして、流されやすい。エリカが居れば何とか出来るという考えや、王侯貴族へのヘイトが高まりすぎてて、自分達こそ正義だというという妄信状態になってるのが……ただただ、愚かしくて悲しい。

 

実質聖女を筆頭にした宗教国家でしょ、これ。……狂信者ばっかりで、トップが圧倒的な力を持つ勇者っていうのが厄介極まりないんですよね。

ガルアーク国王が、紗月に正統性を保証してもらおうとしたように。「勇者」相手に強く出れない国が多いですしね、この大陸。

 

エリカの、婚約者と一緒に転移したが彼は殺された、という状況には同情しますが。その手段は受け入れがたい。

そもそもエリカが、「覚醒」した勇者であり、それの行使にためらいを見せないって時点で危険なんですよ。これを見ると、サカタヒロアキをお飾りの勇者にしようとしたユグノー侯爵の判断も正しかったように思える。

 

リオとアイシアなら追跡も救助も簡単に終わるので、何かあるとは思ってましたが。

エリカの呼び寄せた「大地の獣」が強大過ぎて、リオすら苦戦していたのには驚かされました。覚醒した勇者、本当に強いんですね……というか、

 

というか、覚醒した勇者の簡単には死なない、のレベルがヤバすぎてどうやって対処すればいいのか分からないレベルですねぇ。

レイスに言わせれば、まだ切り札持ってそうですし。『話が違う』とエリカが言ってるのは、誰から聞いた話なのか謎のままですし。

……復讐を果たした後のリオの前に現れる敵が、現役の復讐者って言う構図は狙ってると思うなぁ。そこを突かれると彼も弱いし。

しばらくシリアス路線が続きそうとのことで。リオには穏やかに暮らしてほしいものですが、そんな未来は遠いな……。