「ここに来れてよかったです。ほんとうに」
田舎の学生だった、白川愛結は自分が女性を愛する女性であることの自認を得ていた。
しかし、それによって友人や家族との関係にひびが入ってしまい……東京で仕事をしている親戚を頼り、家出。
従姉妹の白川京の紹介で、サボり癖のある女性作家・ヒカリの監視役兼お世話係を務めるバイトを始めて。
色々とコンプレックスがあるというか、世界が狭かったのと性格もあって、ヒカリにからかわれまくってる愛結が可愛かったです。
その子純粋なんだから加減してあげて、先生……。
白川京ってキャラは平坂先生の完結したシリーズ『妹さえいればいい。』にも登場していたキャラだそうで。そっちは実のところ読めてないんですよねぇ。気にはなっていたんですが、いつの間にか終わっていた……。
こういう、知ってる人は更に楽しめる作品ごとの繋がりとかあると楽しいので、妹さえ~の方もいつか読みたい。
愛結は自分の恋愛感情上に、距離を取ろうと思うコトがあって。
一方のヒカリはヒカリで、生活はダメダメだし〆切前には逃避するし。ダメ人間としての顔が強いですけど、その裏には、自分を認められずにいる不器用さを感じました。
自分の作ったものを「そんなもの」と言って。読んだらすぐに忘れる量産品でありたいと評して。
つまるところ、最初の一文。「これは、独りだった人間が独りではなくなるという、ただそれだけのありふれたラブストーリーだ」という表現が、全てな作品。
愛結とヒカリが、ふたりになる良い百合でした。あらすじに引かれたなら読んで損はない感じかと。
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