「それでもいい。俺が知ってる水守結衣は、他人を思いやれる優しい女の子だから。……周りが口にする曖昧な言葉より、俺は俺自身の直感を信じたい」
BOOK☆WALKERで購入して読了。
ちなみに、今BOOK☆WALKERは他社の作品の読み放題も少しずつ増えていて、こちらも対象タイトルみたいです。期間限定で1月末まで。
誰とでも寝る、なんて不名誉な噂から校内きっての嫌われ者になっている少女、水守結衣。
主人公の十神里久は、過去の経験から恋愛に興味もなく、学校でも基本的にボッチだったためにその辺りの事情を知らず。
落とし物を探している彼女に手助けを申し入れて。
純粋に心配していると分かって、悪評を気にした水守の方が断っていましたが。最終的には十神のフォローで落とし物を発見。
そこから、二人の交流がスタートするわけですが。
噂に踊らされる純粋に心配してくれた彼の優しさに、水守は結構惹かれていて。
速攻で告白してきたのにはびっくりしました。十神は、最初こそ面食らったものの、色々と思案した上でそれを受け入れて。
水守ほど行為が固まっているわけではないけれど、優しい彼女をしって一緒にいたいと思った。それをしっかり相手に伝えた上で、交際スタートしているのはいいですね。
……最も、悪評が悪評のため、水守とは大手を振るって外で会えないし。
尾行なんかにも警戒しなきゃいけない。のぞき見されても言い様に、連絡先の登録名称もいじれ、と。
どうしてそこまでしないといけないんだ、という位徹底してましたが。
実際写真ばら撒かれた事例を見るに、警戒してしすぎることはないのか。
1巻では、少し歪なスタートを切った二人がしっかりと想いを確かなものにする話が描かれていました。
でも、水守にどうして「誰とでも寝る」なんて噂が立っていて、彼女がそれを積極的に否定せず、はぐらかすような真似ばかりしているのか、とか。
十神が背負った過去のエピソードなんかも、絶対未来で爆発するんだろうなぁとか。
不穏な点は残っていて、次巻への良いスパイスとなっている感じ。イラストが好みなのもあって、割と好印象。