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「その通りね。でも、みんなと話したら口をそろえてこう言うのよ『一番すごいのはアインだ、一番頑張ってるのはアインだ』って」

 

WEB既読。

書籍化にあたって、こまごまと加筆修正されていますね。

悪質な商人の話とか、旅の途中のフルーゼとの会話とか。キャラの解像度が上がる良い加筆が多い印象。

 

研究に没頭する余り生活を蔑ろにして、過労で死んだ主人公。

記憶を持ったまま魔術のある世界に転生して……幼少期から、魔術の元となるマナやオドの感知や操作の修行を、双子の弟と幼馴染の少女と一緒に行って。

魔術に関する知識は一般に広まってなくて、独自のモノではありましたが。前世の知識と記憶がある、成長した精神であったからかかなり効率よく習熟してますね。

 

双子の弟と、幼馴染の少女。学校で知り合った友人。

そんな仲間と一緒に訓練して、知識を共有して成長していって。

卒業後に別れがあって、王都にある学院に進学するための旅路や王都についてから新しい出会いもある。

魔術を使った商品開発をしてお金を稼ぐシーンや、剣術道場に修行に行って魔物狩りについていくこともあり。

 

作中で「アインは……、種を蒔いていたのね!」と主人公の行動が評される場面がありますが。

乳児に始まり、成長していって。その過程で少しずつ情報が増えて、世界が広がっていくのは好みの作風です。主要キャラのアイン達の仲が良いところも見ていて和みますしね。

後半の大会で優勝して、ちょっと口角あがってるルイゼの挿絵が可愛いと思います。