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「青色の衣を着た今のお前は貴族だ 堂々としていろ 絶対に俯くな」

「できるか?」

「…やります」

 

原作小説が今26巻くらいまで出てるんでしたっけ。

ストックが膨大なので、第二部~第四部と章ごとにコミカライズを同時進行してるのは主力商品として推してる感じが凄いしますねー。

こちらは第一部も担当していた鈴華さんが引き続き描かれる、「神殿の巫女見習い」編のコミカライズですね。

冒頭に神殿の見取り図を描いてくれているのはありがたい。

 

平民ながら、貴族に近い青色の衣装をまとう神殿の巫女見習いになったマイン。

貴族と近しいエリアと言うことで危険もある……というか、神殿長がヤバい人物なのは間違いないんですが。

当人は「本が読めるよ!」とテンション上げてるんだもんなぁ……。「いやっふぅ!」してるコマは可愛かったですけど、もうちょっと危機感持っていいのよ?

……本とか家族が絡むと暴走するから無理かー。

 

誓いの儀式を行うために、祭壇に神具が置かれているのが印象的ですね。

聖杯がでけぇな……ってなった。マインが小柄って言うのもありますけど。

その後の誓いの言葉のシーンで、神々のイラストが出てるのもコミカライズならではでとても美味しい。

どの神様も麗しいですねぇ。……命の神の中身はアレですけど。

 

平民の娘が貴族扱いを受ける事を快く思わない人は多く……神官長は、優秀な人間は評価するし、仕事を手伝ってくれると分かっているから疎まないと言ってましたが。

利用価値があるから利用する、って言う判断基準何だよなぁ、この時点では。

 

副題の通り「本のため」に巫女になった彼女ですが。神殿内部は下町とも違う常識がある世界で、困惑する場面も。

青ざめているマルクさんとか、中々貴重な場面も見られます。

未熟なマインがそれでも主として認められようと努力するのはいいですね。魔力と体力の見極めが出来ずぶっ倒れたりしていて、目の離せない状態ですけど。

 

巻末SSは「フランと平民の青色巫女見習い」。

タイトル通り、神官長の側仕えであるザーム視点で描かれる、フランがマインに着けられる前の状況と、「青の衣を着た平民」相手に困惑している神殿サイドの事情が描かれてます。

虚弱さを理解させる例として、ぶっ倒れたのは結果的には良かったんでしょうかね……。