「一緒じゃない。十年先に怯えて二の足を踏む奴に――明日のことなんて、変えられん。オレは、そう言ってるんだ」
最強の魔導士と称されたセロ=ルーフィードは、自らの名前を冠した魔法学園を作り上げ、初代学園長となった。
彼はある日突然転生すると言い始めて。それが、自分が作った理想的な学園と言う舞台があるのに、そこに自分が通うことが出来ないという想いだっていうんだから天才の考えは分かりませんな……。
この学園に通う生徒たちの中には、自分を超える才能人すらいるかもしれず、そいつらを切磋琢磨して技術を学びたいから転生するって言うのが、なぁ。
むしろ学園長と言う顔は維持しつつ、幻術なり変化の術なりを使って生徒として潜り込む方が賢明だったんじゃなかろうか、とは思う。
転生の秘術を考え付いたから試したいって思いもあったんじゃないかな……。
弟子に止められても、考えは変わらず。転生先として相応しい相手が見つからず、気が付いた時には千年後の未来。
魔法技術は廃れ、崇高な理念を掲げていたはずのルーフィード魔法学園は、新たな学園長によって攻撃魔術科と支援魔術科が分断させられている状態に陥っていて。
そんな考えをぶち壊してやる、と知識を活用して好き勝手暴れる話ですね。支援魔術科の同輩に知識を分け与え成長を促しつつ、傲慢になった攻撃魔術科は叩きのめす。
今の学園長も魔法技術はあれど、なんか小物臭いし。読みやすいけど、物足りなさがある。