「こっちが頼んだわけじゃないが、そんなに売りたいってんなら買ってやろうじゃないか」
BOOK☆WALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで5月31日まで。
「剣魔術」と呼ばれる特殊な術を扱う傭兵、アルディス。彼の自認としては、あくまで剣士と言う事のようですが。
その技術を群で教えて欲しいとかの要請を蹴り続けた結果、恨まれて襲撃されることもしばしばあるようで。
そんな彼は仕事の帰りに、この世界では忌み子とされる双子の少女を見つけてしまって。見捨てるのも忍びない、と保護する事に。
かなりその間上げは浸透しているようで、宿からは追い出されるし周囲の目も厳しくなるしで散々ですね。
それでもアルディスが双子を見捨てず、段々と仲良くなっていくのは良かったです。傭兵仲間も彼の事を理解して、離れて行ったりしなかったのも良し。
ただ、それ以外はあちこち甘いというか。1巻だからまぁ、情報明かされていくのはこれからなわけですけど。
サブタイトルが「過去を追う」ってなってる割に、アルディスが妙に常識に疎い部分とかはハッキリしないし。双子を忌む風習は宗教的なものらしいですけど、女神の存在を否定するアルディスとネーレの特殊さは際立っても、事情はさっぱり。
あと、信仰が絡んでいて根が深いと分かってるんだったら、自分かネーレかは双子についてるべきだったと思うし、好奇心旺盛な子供にもよく言い含めておくべきだったのでは……みたいな気持ちになってしまってよくない。
領軍が荒っぽい手段を取ってきたとき、双子を助ける為に迷わず行動してくれた部分が評価できますけど、なんか全体的にもどかしいんですよね。