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「悪いな。こっちは伊達に四年も化け物をやってないんだよ」

 

突然ですが日本は滅亡しました。

公式発表では隕石の落下と、それに伴う火山活動の活性化などの自然災害や……その後に現れたライフルすらものともしない魍獣という怪獣の存在によって壊滅的被害を受けた、とのことのようですが。

それでも総人口の半分は生き残っていたはずが、各国の元首によって様々な主張がされ大殺戮がおき……日本人はほぼ死に絶えたそうです。

 

まぁ、あらすじで嘘だってのが分かるんですけど。

実際には隕石なんて降っていなくて、あの時現れたのは「龍」であったとか。主人公のヤヒロはその時に龍の血を浴びて不死身の肉体を手に入れて……。

無人の廃墟となった東京から美術品を回収する仕事をして金を貯めながら、ある目的を果たそうとしていた。

 

そんな彼の下に、魍獣を従える謎の存在「クシナダ」を確保したいという依頼が持ち込まれて。

自分が求めていた情報を報酬に提示されたため、思う所があってもその依頼を受けることに。

依頼人の双子にも思惑があって、ヤヒロを利用する場面もありましたけど。彼を切り捨てる事が無かったのはポイント高いですね。見極める意味合いもあったとは思いますが。彼女たちの配下も、ヤヒロを無下に扱わなかったのも大きい。

 

そして「クシナダ」のところに辿り着いてみたら、そこに居たのは日本人の少女で。

同じように彼女を求めてやってきた組織と争う羽目になったり、そこからヤヒロの目的に接近したりと怒涛の展開で熱くて楽しかったですねぇ。

 

ヤヒロの血が魍獣に特効なのとか、不死者ゆえにある程度の負傷を気にせず動けるのとかで、主人公がごり押しタイプなんですよねぇ。まぁそもそも体系だった戦闘技術を教えてくれる師匠が居なかったというのもあるでしょうけど。

依頼人の双子、その片割れにすら取り押さえられてしまうのは、今後の課題なのでは。彼には不死者と言う特異性と、今回獲得した特殊なスキルもあるみたいなので、そっち方面を伸ばしていく形になるのではないかと思いますが。

知識的な意味でも不足が多いので、暗躍してる連中に食らいついていくのは大変そうですけど、頑張ってほしいですね。