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「そんなことはしませんよ。……知らない人のは怖いので遠慮させてもらっていますが、あなたは……少しだけ特別な友人なので」

 

HJ文庫公式レビュアー企画で頂きました。

サブタイトルは「バイト先の相談相手に俺の想い人の話をするとなぜか照れ始める」。題名通りの作品ですね。

 

学校一の美少女として有名な斎藤玲奈。主人公の田中湊は、噂で彼女の事は知っていたけれど、特に興味を持ってはいなかった。

けれど、共通の趣味がきっかけで交流が始まり、バイト先が一緒なこともあって少しずつ距離を近づけていく話です。

 

バイトではヒロインの方は名字を変えていて、主人公はワックスとかを使い変装しているので、最初の内は別人だと思ってるんですよね。で、主人公が年齢が近い女性と言うことで、斎藤さんの事について相談している内にヒロインの方が気付いて、照れたりするのが可愛いです。

 

主人公とヒロイン視点が交互に描かれているので、それぞれの心境も分かりやすい作品ではありますね。タイトルで分かるストレートなラブコメなので、好きな人はハマるかも。

……ただ、個人的に文章が好みに合わず、読むのに大分時間がかかってしまったんですよねぇ。

 

台詞の説明調や、重複表現とまでは言わないけど狭い範囲で同じ単語が頻出して、引っ掛かりを覚えてしまったんですよね。

あと、主人公・ヒロイン共に本好きなのは共感できますけども。本を読みながら歩くのは事故りかねないからやめとけ、とか。お金がかかるのは仕方ないけど、書籍代を稼ぐために校則で禁止されてるバイトに変装して臨むとか、細かい設定にツッコミを入れたくなってしまって仕方がない。

メインは主人公とヒロインの交流なので、さっくり採用されちゃうんですけど……それバレた時に君を雇った方にも迷惑かかりそうだからやめない? とか思ってしまったんですよね。創作上の設定なんだから、流しておけばいいのに。

素直に物語を楽しめなくなってしまってるな……って気分にはなりました。

 

とやかく言いましたが、あくまで私の好みに合わなかっただけで、ラブコメとしてはまとまってると思いますー。