「ええ 私は交渉相手や敵対者を過小評価するくらいならば
過大評価する方が安全と考えています」
プジョル将軍の群竜狩りは順調でしたが……効率的に対応をし過ぎて、群竜側に脅威と認定されてしまったのは辛いところ。野生動物の癖に、妙な賢さを身に着けおって……。
人間の軍隊に敵わないと判断したため逃げ出した群れが、最終的にさらに厄介なところに辿り着いているのも面倒ではありますが。
なんでよりにもよってワレンティアに辿り着くかなぁ。初めて外に出たと思ったら問題に遭遇するゼンジロウの運よ。
王都に小飛竜を飛ばして指示を仰ぐこともできるが、民に被害が出ている状況で対応に遅れが生じるのはまずい、とラファエロからの進言を受けてゼンジロウが責任者として振る舞うことになっていますが。
そこに王都から援軍が派遣されてきて……アウラからの指示と現場の状況とで板挟みになってるゼンジロウはお疲れ様でした。
アウラに他意があったわけでもなく、小飛竜の文でのやりとりで意思疎通がうまくいかなかった末の話ですが。まぁ、念入りに齟齬が生じるかもって伏線はってたから、予想出来た展開ではありますが。
一方のフレア王女たちも、この状況を活かして交渉に使えるカードを増やそうとするあたり強かです。大陸を渡って貿易しようとするだけの行動力があるのも頷ける。
スカジが一人で別動隊として群竜のボスに相対して撃破する、っていう実力と自信があればこそですけど。
手痛い一撃を貰いながらも、有言実行してのけたのはお見事でした。