「ロクック、解決策が見つかるまで遊んでやるよ」
「……俺は殺してほしんだけどな」
「なら、殺すしかないと思わせるくらいに暴れてみせるんだな」
双子と共に旅をするトール。
フラーレタリアを離れた三人は、近くに旧文明の遺跡があるファンガーロの街を訪問します。目的は、魔機車と呼ばれる魔力で動く車を買う為。
ユーフィトメ―リィが多少なり護身の術を身に着けていようと、商会の令嬢であった二人
に徒歩の長旅は辛いという事もあって、足を確保しようと思ったみたいですね。
Cランク昇格条件にあげられる魔機獣と簡単に遭遇してしまう辺り、魔機都市の名前は伊達ではないというか。ダランディやフラーレタリアなら大騒ぎだからな、と言う敵をあっさり片付けてしまう序列持ちのトールの強さが光る序章からスタート。
この三人の旅の様子、見ていると本当に和みますねぇ。どのキャラも好きなのでストレスフリー。
向かう道中でトールの事を知っている冒険者、ロクックと遭遇して。彼は彼で、ファンガーロ公認のソロBという立ち位置を確立してるようですが。
ソロBの二人が話していると、気の知れた男同士だからか、子供っぽい部分が見えてトールの印象が変わるというか。より柔らかくなった感じがしていいですねぇ。
……ファンガーロに来る前に、トール自身がフラグを立ててたせいもあってか、ここでもまた騒動に出くわすことになるんですけど。
多くの遺跡から魔機獣が生産されるファンガーロでは定期的に遺跡の掃除をする必要がるそうで。完全に排除しようにも他の遺跡から来た魔機獣に修理されてしまうって言うのは厄介ですが。倒せる術があるならボーナスタイムって認識にもなるのか。たくましい職員さんが好き。
ロクックが抱えていた問題に対して、事後処理が出来るように手を回していたのは偉いですけど。そんな思惑を超えて、より良い解決法に辿り着いてしまうトールと双子たちが凄い。
フラーレタリアに戻って、べっ甲素材の交渉をしたり書籍化で追加されたエピソードに関連した加筆があったのは嬉しかったですねぇ。
その後は新しく相談を受けて、芸術で栄えた街に行くことに。キナ臭い部分のある依頼だったので直接受けることはせず、現地調査をすることにしてましたが……。
吸血鬼に興味があるという双子のために、向かうのを決めた辺りトールは彼女達に甘い。なんというか微笑ましいトリオですよね。
結果的に戦闘になっていましたが、彼以外に対応できない魔機獣がいたりして、序列持ちの実力を改めて示してくれて格好良かったですねぇ。