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「喧嘩はね、この間あなたが終わらせているのよ。今回のこれは喧嘩にもならない――あたしはここに後片づけに来ただけよ」

 

ルゥが突然、女子校に転校してみようとか言い始めて。

シェラも一緒に学校に潜入してるし、リィは近隣にある男子校に入り込んで。

序盤はその変装状態の学園編から始まるので、こう笑いをこらえるのが大変でした。今度は一体何をしているのかと。

 

学院長から依頼されて、その学校で起きた事件の調査をすることになったとか。数日行方不明になり、無事に発見されたものの意識を取り戻さない少女。更に、妊娠していることまでが発覚したとかで……。ご両親が心を痛めるのも無理はない。

で、実際に乗り込んでましたが。ルゥは身体を変える程度にはやる気だったし、相変わらず疑われることのないシェラの自然さは見事の一言。

 

そんなシェラの目線だからこそ気付ける問題があって、未来に起きかねなかったトラブルを回避できたのは……騒動の拡大を抑えられたという意味では良かったか。

リィが感応で得た敵の情報がなんとも曖昧なもので、それでも敵の尻尾を掴んだ以上は調べなくてはと動くケリーとジャスミン、ダイアナ達のチームの動きも良かったです。

調査してみたら黒幕の名前を実は知っていた、とか。

 

彼らは結構長い間目的のために動いていた、とか。ルゥは今回、自分でも言っていましたが後片付けのために動いていて、ケリー達の行動がなければ真相は読者に分からなかったのでありがたかったですねー。

前巻の感想で、敵にもある程度の格が欲しくてただの狂人だとなぁ……的なことを言ったんですが。能力者相手への工作以外にもえげつない事件起こしてて、ヤバさを上積みしてきたのは悪役レベル上がってて(より潰しやすくなったので)良かった。

 

命を奪うのではなく、やられたことをやり返す方式のルゥのやり方も、正直ざまぁみろと言う感じでスカッとしましたが、これで根を断てたのか一抹の不安はある。まぁ、流石に大丈夫か。