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「これは、私の聖戦よ!」

(略)

「私を止める権利は、貴方にはない!」

 

無事にリーゼロッテを救出し、帰還したリオ。

帰還する前にもう一度アイシアが敵地に潜入して「エリカが生きているかもしれない」という断片情報だけでも得られたのはなにより。

リオは報告する際に、不明な部分が残る機関となったことを謝罪してましたが。ガルワーク国王のフランソワが依頼したのは「リーゼロッテの救出と、敵対行動を起こした国への示威行為」なので目的は果たしている、と鷹揚に受け入れてくれたのは良かった。

 

ここにきて更に功績を挙げたリオの事を良く思わない貴族からのちょっかいなんかも入りましたが、軽くあしらって。

そうやってちょっかい出して来た家の領地がエリカによって制圧されたのにはちょっと笑ってしまった。合掌。

都市を占拠されたとなれば放置するわけにもいかず。軍の派遣が決められて、汚れ仕事だと理解した上でリオも加勢することに。

 

プロローグでエリカになにが起きて聖女となったのか、その経緯も簡単に描かれましたが……復讐という目的から推測できる範囲ではありました。まぁ、だからと言って呑み込めとは言えない無情さがありましたけどね。

死のうと思っても勇者の力で死ぬことが出来ない。絶望した彼女の起こした聖戦のはて、ついに望みが叶ったのは良かったですけど……。

 

扉絵で描かれたアイシアの別れの言葉。どういう展開になるのかと思いましたが、リオがその別れを良しとせず追いかけてくれたのはホッとしました。

ただ、それによってリオの身にも代償が生じてしまったのは、あまりにもひどい。

ルシウスへの復讐を果たして、受け入れてくれる人も増えて。これから厄介事に巻き込まれながらも幸せになってほしいと思っていたんですけど、どうなるかなぁ……。

「竜の王」とか「裏切り」とか気になるワードが出て来てますし、その辺りの真相に関しても明らかになってほしいけど、22巻はサブタイトル未定で来年発売予定ってことですし、まだ時間がかかりそう。