「では、先ほどの質問の答えでもありますが、今後もそのようになさってください。もしあなたの感覚で何か変だと思う事がこれからもあったなら、ぜひその少年たちに――あなたの信頼できる友人たちに打ち明けてください。それが最善の方法であると、わたしは確信します」
リィとシェラ、いろんなトラブルに遭遇して学校に居ないタイミングが多かったので、出席日数の観点でちゃんと進級できるか心配していたんですが。
無事に中等部二年になれたようで、まずは一安心。そして連邦大学では14歳になると「課外活動」を行える、という話をルゥから聞いて。
サークルとかとは違う活動形態で、ボランティアに近いけど継続的に、なるべく学外の人間との交流を伴う事とかいろんな条件があるようで、金銀黒の三人一緒に何かしようというのはすぐ決まったものの、趣味嗜好が異なるので「じゃあ、なにをするのか?」というのが決まらず。
『クラッシュ・ブレイズ』シリーズと似たテイストですが、連邦大学の学生たちメインになっているのと、文化的に辺境に近い惑星トゥルークの僧侶であるライジャが新キャラとして登場してリィ達と交流する事で、また違った読み味になってますね。
OB寮長が訪問して来るイベントが実はなんどかあったらしいですが。いずれもリィとシェラが居ないタイミングだったため、今回こそはと声をかけられて。
会うだけで終わるハズが、その内の一人がストーカー疑惑を掛けられ……ハンスから調査を頼まれることに。
クラッツェン総合学長は、連邦大学の理念と役割をよく理解している尊敬できる教育者ではありますが。やはり人数が多くなると不届き者も出てくるものだなぁというか。
リィ達が把握できているだけで、かなりの問題が勃発してて、教育者の方々は胃が痛いだろうなぁ。大事ばっかりで下手に愚痴も零せないだろうし。
ライジャに迫った女生徒の件もあるし、末端まで理念を行届かせるのはまぁ、無理なためこういう問題も起きるでしょうけど。
OB寮長の一人であるデイヴが事件の事後処理が終わった後、緘口令が敷かれている事情についてリィとシェラに語っても他所には漏れないだろう、と信頼して明かしてくれたのは良かった。二人の普通じゃないところを、十分理解してそれでも変わらず交流してくれる先輩が居るのは救いですね。