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「従兄さん、従姉さん――」

「分かってた、よ。ノルがほんとうに、したいこと」

「相手が何であろうと構わん。お前の心が望むのなら――我々は寄り添うのみだ」

 

リヴァーモアはゴッドフレイの骨を奪って逃走。

骨を奪われようとただの外傷なら治療は出来る。けれど、骨と共に霊体まで傷つけられては魔法の行使にまで影響が出る。

つまり、今行われている決闘リーグにまで差し障るため、現生徒会はゴッドフレイを盤石な状態にするために。前生徒会陣営は、その妨害をするために。

 

盤外戦術としてリヴァーモアの領域に踏み込むことが決まったものの……上級生たちが本気で骨争奪戦を行えば、全面戦争になって人死にが出る。

それを避ける為に、少数精鋭の上級生が決闘リーグで勝ち進んだ三年生を、1チーム単位で一人前換算して、数の圧力をかける方針に。

変化した状況に合わせて動くけど、全面戦争を割けるていどの理性はあるんですねぇ、キンバリー学生にも。まぁ、無償の応援なんて空寒くて信用できないから報酬を用意するっていう割り切った部分もありますけども。

 

ゴッドフレイへの恩義を返す一助になれば、とオリバー達も参加を決定。派閥の問題でアンドリューズチームみたいに、オリバー達と敵対する側に回ったり色々と柵がありましたが。

オリバー達以外の三年生の描写も豊富で、学園モノの面白さが増して来たなぁ、と思いますし。ゴッドフレイが霊体を損傷した状態でも、これまでの積み重ねが無に帰したわけではない、と示してくれたのも良かった。

 

そして骨を奪いまくっていたリヴァ―モアの目的。あの態度はあくまで生来のモノであり、魔に堕ちたわけではなく家が引き継いでいた魔道の深奥に迫るための手順であった、と。

いやぁ、イメージ変わるなぁ。ヒステリックセオリーについての新情報も出てきましたし、世界の理解度上がったのも面白かった。

でもこれだけの騒ぎが起きてもまだ三年生編の折り返しに入ったところで、まだ先があるのが楽しみであり、恐ろしくもある。