「トゥルークに降りる? あなたが?」
「ああ」
「それは――ご愁傷様です」
ライジャの故郷である、トゥルーク。
連邦内部で起きている事件にまつわる品がそこから輸出されていること。トゥルーク近くの宇宙では海賊被害が続発している事。護衛として派遣された筈の連邦軍で、度々不可解な異常が起きた事など。
様々な事情が重なり、Ⅰ世はケリーとジャスミンに協力を依頼して。ケリー達が事情を聞く場面から始まるんですが、その前にひと騒動あって落ち着いた後、みたいなんですよね。
その前になにがあったのか、というのは3巻の巻末に「大いなる闇が来た トゥルークの海賊序章」として収録されているので、気になる方でまとめて手元にあったら、そちらを先に読むのもいいかもしれません。私は気になってそっちから読みました。序章感想は3巻書くときに触れます。個人的には序章先読みの方が分かりやすくなった感じはします。
最終的に二人は、トゥルークに向かうことを決意。以前訪問経験のあるらしいダンから情報収集をしていましたが……いやはや、聞くと見るとでは大違いというか。
ライジャの存在があるので、トゥルークの僧侶が他とは決定的に違う性質があるってのは分かってるつもりでしたけど。予想以上におかしかったな……。
怪獣夫妻をして、地表に降りるのを避けたくなるというは凄すぎる。とはいえ、かつて連邦はトゥルーク相手に交渉や諜報で敗北しまくった過去もあるらしいですし。トゥルークの特殊さと、最後に海賊が名乗った名を思えば、ケリー達を派遣したⅠ世の判断は正しかったというほかない。