「さてユフィリア嬢行こうか! 私が攫ってあげる!」
魔法が存在する世界に転生した主人公。王女として覚醒した彼女には魔法の才能が無く……それでも空を飛びたいだとか願いを叶える為に努力を惜しまなかった。
魔法科楽という独自の研究によって、便利な魔法具だとかを作ってますけど。魔女箒みたいな趣味に走ったのも作ってて、キテレツ王女と呼ばれてるのもまぁあながち間違ってはない。
でも、善性の人ではあるんですよねぇ。弟によって今まさに婚約破棄を突き付けられ、涙を浮かべた少女を救おうとするくらいには。
その手段が「攫う」だったのはアレですが……その足で王と令嬢の父親に話を通しに行ったり、名誉回復のための方法を立案したり、なんだかんだベターな道を選んでる感じもします。
ユフィを運んでるとき「軽い 柔らかい あったかい」とか思ってるのも本当なので、なんだろうメリハリが効いてるというか温度差が激しいというのもありますけど。
「ユフィリア嬢を攫ってまいりました!」のシーンでアニスが本当に生き生きとして……その後国王は憤慨してるのに、ユフィの父親であるグランツ公は諦めてお茶飲んでるコマも含めて笑えました。
魔学解説パートはアニスの説明の口調が微妙に合わないなぁとかあるんですが、全体的にはアニスの熱量も好ましい範疇ですし、ユフィは可愛いしで好きな作品ですねー。
電子版購入しましたが、カバー裏のイラストも収録されてて良かった。アンケートとったらしいコスプレイラストだったんですけど、ノリノリのアニスと照れてるユフィとが正確でてて好き。