「だが、習ってないと開き直らず、自分にできる限りの礼儀を尽くそうという姿勢は良い! この館への滞在を許す!」
家庭教師としてグレイラットの家に派遣されたルディ。
肝心のお嬢様エリスはかなりわんぱく……を通り越して凶暴さすらある子で。場合によっては狂言誘拐をして、そこで勉強の大切さを教え込もうとか雇い主と相談してましたけど。
本当に誘拐されてしまったのは思わず天を仰いだものです。フラグ回収が早すぎる。
エリスは状況が分からず騒いだことで暴力を振るわれたりしてましてけど、そんな子を連れて無事に帰還したルディはお疲れ様。最後詰めが甘い部分もみせましたが、子供だもんなぁ。ギレーヌの援護も間に合ったし、及第点なのでは。
成果を挙げてる一方で、うまく言い訳を準備して自分の休みをもぎ取ってたり、強かさも順調に成長してるなぁ、と言ったところ。
そういった内面的成長だけじゃなく、多言語にも手を出して「何かに役立つかも」と備えを行ってるのは賢明で良いですね。
エリスの家族とも良好な関係を築くことに成功。ルディの10歳のパーティーは騒がしくも、穏やかな良い時間が流れていたと思います。あるいはフィリップが見た希望のような家同士の政争に巻き込まれていく展開もあったかもしれない。
しかし、平穏は長く続かず……彼らの住む地域、フィットア領で魔力異常が発生。大規模な転移に巻き込まれ多くの人が命を落としてしまうことに。
ロキシーがその情報を聞いて現地を確かめに来てくれたのも、知人の死亡が確認されたわけではなく行方不明であることを確認して、弟子を探しに行ってくれたのも縁を感じて好きですねー。