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ならば考えていただきたい

この強欲な夢追い人が 転ばずに走り続けられる方法を――

 

5話~第9話までを収録。発売直後の今だと、9話はWEB先読み枠なので、本を買うと実質先読み! 嬉しい!

まぁ読者の喜びに反して、5話は採取に出かけたアッシュが行方不明になったっていう驚愕の情報を聞いて固まるマイカちゃんの扉絵から始まるんですが。

慌てて村長夫人である母親のユイカに報告に行くマイカちゃんの困惑っぷりと、泣くのは帰って来てからにしなと励ますフォルケの図が結構好きです。

 

これで当の本人はケロッと帰ってくるんだからそりゃあ文句のひとつやふたつ言ってやりたくなるってものでしょう。

編纂版だとアッシュ視点に加えて、他キャラ視点を挟むことで情報量を増やしていたんですが、コミカライズに当たっては上手く統合してキャラの魅力引き出してるんですよねぇ。

たとえば、帰還したアッシュに最初に駆けつけるのって、WEB・編纂版だとマイカとジェバなんですけど、コミカライズだとジェバ・ダビドの両親なんですよね。

 

ダビド、コミカライズ1巻でもアッシュ君にコロコロされかけてたり、勉強しまくる息子をどう扱っていいか迷ってる部分はありますけど、ちゃんと心配する親心も持ってるんですよね。それをしっかり描いてくれてるのが良かった。

ちなみに、WEB版フシノカミには断章って章があって、そこにある『伝説前夜』は母ジェバ視点、『見送る背中』は父ダビド視点での情報で解像度上がるのでオススメですよー。

ただ、今コミカライズしてる1章『灰の庭』完結時点の情報が混じってるので、コミカライズ派の人は読むタイミングに注意が必要です。

 

アロエを確保して傷薬を使ったら、手が綺麗になったため女性陣が飛びついて。

実験の協力者になったことでアッシュ君に手を握られて、観察されて手れまくってるマイカちゃんが可愛くて好き。

その後、アッシュのしたことが凄いことだけどトラブルの原因になりかねない、と話を通してくれたユイカ夫人は素晴らしい。正装してるアッシュ・マイカもかなり良いですよね。

アッシュ君の影響がどんどん広がって恩恵を被る人も増えてますが、同年代の少年たちにはそれを良く思わない子もいて。中々難しいですねぇ。