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「でも、だからこそ――人は想いを託し、想いを繋げ、想いに支えられて前へ前へ進んで行く。それを否定し、自らの希望という名の絶望で世界を殺そうとするのなら」

(略)

「私は――神亡き後の世界を託された『アルヴァ―ン』の名において、貴女達を止める」

 

北方にもアレンがやった無茶の詳細は届いて……それで計画を早めると判断してくれる公爵様、格好いいですね。

戦地において娘たちにも仕事を割り振って、成長させる教材にしようとしてる感じもしましたが。能力を認めて仕事を任せる。でも、指示に従うだけの人材にはならないでほしいんだろうなぁ、とは思った。

 

自分の命に反するとはけしからんとか思ってましたけど、それを敢えて止めてない時点で認めてるも同然では。

それに恩人の消息不明で領地に攻め込まれてる状況で、後進の育成くらいの旨味はないとやってられないでしょうし。彼女達の背中を押してるのがアレンの教育ってのもあって影響が凄いし、彼女達が奮起するほど周囲にその存在が広がっていくでしょうね。

 

北でも暗躍していた聖霊教の手合いを倒し、荒れた地の浄化までやってのけたステラは本当に成長しましたね……。彼女だけでは届かず、帝国の『勇者』の助力があったとは言え、功績に数えていい行いだと思います。

南のリディヤは荒れまくってるからなぁ……敵を蹴散らして、結果的には陣容に利してますけど、危うい事この上ない。

 

そうやって各地の戦場は動いているって言うのに、東の獣人族長達は未だに迷い続けていたって言うんだから驚きです。なにしてたの。

幼き子の訴えによって、ようやく動き出しましたけど、あまりにも遅すぎる。……最後まで動けませんでした、って言われるよりはずっとマシですけどね。

囚われの身となって利用されようとしていたアレンが、相変わらずの振る舞いをしてて一安心したような、怒られネタがどんどん増えてくな……と言うべきか。