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「パズズ、お前はずっと大変だったーとか苦労したーとか言ってたけどさ、そういうのもっと楽しんでやった方がいいよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

魔術師にとって最も大切なのは、代々継いできた血脈こそが第一だという世界。主人公は平民で才能が無いながらも魔術に惚れ込み、楽しく学んでいた。

しかし血脈――つまりは家柄が第一と言う場にあって、身分違いの存在は疎まれており、決闘によってその命を終えることになります。

……自分には使うことの出来ない規模の大きな魔術に見惚れてて、防御も出来ずに死んだって言うのはあまりにも魔術バカ過ぎる。

 

そのまま死ぬハズだった彼は、きがついたらなぜか自分が済んでいた国の第七王子として転生を果たした。

年の離れた兄姉がいることで王位とも遠い立場だった彼は、念願の血統と才能を手に入れて、気ままに魔術を極めようと没頭します。

その結果として常識はずれの魔術師として完成されてしまって、周囲が期待するのも無理はない存在にはなってるんですよね。

 

剣の腕に秀でた相手の動きをトレースする魔術を使って同等に戦ったり、秀でた才能を存分に注いで付与魔術で兄付きの近衛の装備を強化したり。表には出せないけど、王城内部の禁書庫にて封印が解かれかけていた魔族を従えたり。

ただ、そうした周囲からの評判を本人が全く気にしてない。というか、魔術の事になると視野が極端に狭くなって、自分の世界に閉じこもってしまうので、割と普通に発言してることでも聞き逃したりするしな……。

スペック著しいのは間違いないものの、展開がワンパターンではある。読みやすい作品ではありました。