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「……俺は、ちゃんと真昼を見てるし、真昼のところに帰ってくるよ」

(略)

(――だから、私はこの人を好きになったのだろう)

 

ついに刊行された天使様の短編集! 全編描き下ろしかな。

これまでの店舗特典SSをまとめた小冊子付の特装版も刊行されております。私が買ったのはこっちですね。網羅できてなかったので、こうやってまとめてもらえるのは正直嬉しい。

5.5巻やSS冊子の方で特徴的なのは、やはり他のキャラクター視点のエピソードも盛り込まれているところでしょう。真昼がどれだけ周くんのことが好きなのかが明かされることに……っていやまぁ、本編だけでも既に明らかではあったんですけど。

 

彼女の心理描写があるっていうのが大事なんですよ。

「幼い頃の不安と、今の安堵」はまさしくタイトル通りの短編で、周の部屋でひとり彼を待つ真昼が眠ってしまった時にみたのは、両親に見て欲しかったのにそれが叶わなかった過去の悪夢。でも、起きたら隣に周がいて、うなされていた彼女に寄り添って心の穴を埋めるような言葉をかけてあげてたのはとても偉い。

 

千歳視点とかもあったのは新鮮でしたね。「友達の恋模様を見守るのも大変です」は、見ててもどかしいの本当にわかるわーってなった。

真昼と周が夜に通話する「その声は反則です」は両方に刺さってて良き。あとイラストも素敵でしたねー。イラストで言うと口絵のゲームしてる奴も好き。

 

特典SS小冊子の方は、やっぱり持ってないヤツの方が新鮮で嬉しかったですけど、こうやってまとめて読めるのはありがたい。1SSみたいな感じで時期で纏めてくれてましたし。こっちの方にも挿絵あったのはラッキーというか、かなり凝ってる印象。

真昼視点のものも結構あって、どれも可愛かったですねー。5SSの「真昼の幸せな夢」が本当に幸せそうで良かった。

 

ちなみに特装版、電子書籍でも刊行されてるんですが……BOOKWALKERで商品ページを見ると、販売期間が314日までみたいです。

閲覧の方に期限はないので、電子で揃えてる派の人は早めの購入がオススメ。……まぁ、気にする人は既に買われてることかと思いますが。