「ユイの方こそ、どうかしたのか?」
「夏臣が楽しそうだから、私も嬉しくなっただけ」
高校進学を期に一人暮らしを始めた男子、片桐夏臣。
最初は家事などにも手間取ってはいたけれど……一年が経ち、ある程度自信を持てるようにはなった。
そんな折、彼のクラスに美少女の留学生ユイ・エリヤ・ヴィリアーズがやって来て。主人公は驚くことになります。というのも、その日の朝自室の隣に住む彼女を目撃していたから。
学校でも席が隣になり、従姉妹でもある担任から「困ったことがあれば彼に聞くように」なんて助言までユイに出る始末。
「余生なお世話になっても仕方ない」と、留学生への質問攻めには混ざらず、軽く会話した後身を引ける賢明さもありますからね、夏臣。
特待生でもある彼は、学校公認のアルバイトをしていましたが。そこにユイもやってきて縁が出来て。そもそも住んでる場所が隣ということもあって、出会う機会には事欠きません。
そして、ユイはユイで色々と事情を抱えていて……。一人暮らしに慣れておらず困惑してばかりの彼女を手助けする形で、交流を深めていくことになります。
2人が親しくなっていく様子はとても微笑ましいですし、抜き打ちで様子を見に来たユイの姉、ソフィアさんにも評価してもらえたのは良し。
ただソフィアさん以外のユイの親族関連がなぁ……。後々絡んできそうで面倒臭くはありますね。今回、夏臣の優しいわがままでユイはトラウマ一つ乗り越えられたように思えますし、そのまま健やかに過ごしてほしいものです。